今年もイレズミフエダイの季節がやってきました
今年もイレズミフエダイの季節がやってきました。毎年春の恒例行事です。
数万のイレズミフエダイが集まり、新月にかけて産卵を行います。その一大イベントを見ようと龍馬には、今週12名のダイバーが集まってきました。
ご存知の通りパラオには来島しているダイバーがめちゃめちゃ少ないため、海は潜りやすく魚が見やすい状況になっています。
イレズミフエダイの時期だと例年はガイド同士で、エントリーのタイミングをめぐって、激しいせめぎ合いの火花が散ります。今年はその駆け引きが無いため、純粋に魚と群れのことだけ考えていればよく、とても潜りやすかった。結果いいシーンも見せることが出来ました。
群れが落ち着いているように見えるのは、ストレスをかけるダイバーの数が少ないのもあったのでしょう。この状況は今年だけのスペシャルだろうなと思いました。楽しかった。
早朝の集団産卵のシーンも迫力があって面白いのですが、僕は日中の群れが休んでいる時のほうが見せやすくて好きです。
群れが一つの場所で休むその姿は、まるで大きな生き物のようです。その大きな生き物にアプローチをするときのワクワクがたまらない。
基本的にイレズミフエダイはダイバーを見ると逃げるので、近寄るにはちょっとしたテクニックが必要ですが、ある方法ならさほど泳がずに簡単に寄ることが出来ます。
目の前に広がる黄色と青のストライプの壁。ダイバーで良かった、パラオで潜れてよかった、と思う瞬間です。
ところで、イレズミフエダイの産卵は一尾のメスを複数のオスが追いかけまわしながら産卵が行われます。さながら戦闘機同士のドックファイト「空中戦」をみているようです。
ボートに上がってきてからスタッフの女の子が「私もあんなに追いかけられてみたいですね~」と冗談で笑いを取っていました。
そのうちきっと春は来るよ。そう願うパラオの春でした。
秋野 大
1970年10月22日生まれ
伊豆大島出身
ガイド会所属
パラオ在住25年。パラオ現役ガイドで最古参。「データ」が大好物で、なんでもかんでもすぐに分析したがる「分析フェチ」。
だいたいの魚は好きなのだが、やっぱりブダイのことだけは苦手。とりわけ3cm以下の魚には激しい興奮を示し、外洋一発系の魚に果てしないロマンを感じるらしい。
洋酒より焼酎。肉より魚。果物と酸っぱいものは見て見ぬふりをする。最近甘党。人生ビール党。
ミクロネシア・パラオ エリア情報
ミクロネシア・パラオ
DayDream PALAU
P.O.Box 10046 Koror Palau 96940
Tel:680-488-3551
Fax:680-488-2199
バックナンバー
- 2023.5:GW
- 2023.4:WRECKの面白さ
- 2023.2:ツノダシの舞
- 2023.1:ナイトのライトをワイドでショット
- 2022.12:年の瀬の反省
- 2022.7:ラニーニャ現象とパラオの夏
- 2022.6:カンムリブダイは今年がいいみたい
- 2022.5:今年もイレズミフエダイの季節がやってきました
- 2022.3:パラオのマンタならジャーマンチャネル
- 2022.2:天然の水族館大水槽
- 2022.1:神様の指の跡
- 2021.12:シーズン到来
- 2021.10:グルクンカーテン
- 2021.9:マリンレイクのイソバナ
- 2021.8:人恋しい
- 2021.7:光り輝くということ
- 2021.6:遊び心
- 2021.5:普通がいいよね
- 2021.4:再始動
- 2021.1:太陽に向かって
- 2020.12:人が来ない事での変化
- 2020.11:光明
- 2020.10:高い水温
- 2020.9:激動の陸上、変わらぬ水中
ガイドのつぶやき
- 三浦半島・葉山から
- 真鶴半島・湯河原から
- 伊豆半島・伊東から
- 伊豆半島・川奈から
- 伊豆半島・伊豆海洋公園から
- 伊豆半島・大瀬崎から
- 伊豆半島・平沢/静浦から
- 伊豆諸島・八丈島から
- 静岡・三保から
- 紀伊半島・尾鷲から
- 和歌山・串本/古座から
- 高知・沖の島から
- 鹿児島・屋久島から
- 沖縄・本島から
- 沖縄・久米島から
- 沖縄・西表島から