ガイドのつぶやき - 伊豆諸島・八丈島からThe Diving Junky Magazine

改訂版のウラ話

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

さて、今取り組んでいるウミウシの改訂版の編集作業のウラ話をしましょう。

今回の改訂版の種数は1,300種くらいかな。同じ数のイラストも載せる予定です。

イラストは基本全部描き直していて、そのお絵かきも順調に進んでいます。

このお絵かきの見本は、もちろんこの本に掲載される写真を基にしているのですが、写真によっては特徴が見えにくいカットあったりするので、イラストでその特徴を強調して補うことになります。

それでもあまりにも向きが悪い写真で、しかもそれが私の写真だった場合には、なるべく撮り直しに出かけています。

面白いことに、イラストを描いた後だと、今まで気にしていなかった細部の特徴が頭に入っているせいで、おのずと撮り方が変わってくるのです。

例えば八丈島ならではのコンガスリウミウシは「二次鰓の軸の内側が黒色で、背面に多数の黒色縦線と白色紋や黄色紋が散在する」という特徴があります。

イラストを描いたあとだと、この特徴がわかるようにしたいという思いが強く、背面と二次鰓の内側が見える位置のカットを撮ろうと心がけます。

コンガスリウミウシ

また、ウミウシというのは、突起や口触覚がやたらと長いものがいて、本体は小さいくせに、全体は大きなサイズになってしまうものがよくあります。

しかし図鑑で掲載される写真の大きさは横8cm縦6cmの小さなサイズなので、そんなウミウシの全体写真を載せてしまうと、特徴がよくわからなくなってしまう場合があります。

例えばマエダカスミミノウミウシ。口触角が極端に長い。身体が伸びた状態だと、とてもおさまりが悪いです。

そこで、口触角が丸まり、ちょっと身体をくねっと曲げたところを撮るわけです。

マエダカスミミノウミウシ

こんな感じで、少しずつ撮り直し、読者が分かりやすい図鑑を目指すわけです。

と言いつつ、イラストをどんどん描いていかなければならないのに、理由をつけてはいそいそと海に出かけて行くのです。

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加藤
加藤 昌一

横浜出身、獅子座
昭和30年代生まれ、気分は昭和50年代

1992年にレグルスダイビングを設立する。フィッシュウオッチングの草分け的存在。

飽くことなく潜り続け、水中生物は分け隔てなく撮り集めているため、膨大なフォト・ストックを有する。

ガイド業も第一線で活躍しているが、写真家としても注目され、「エビ・カニガイドブック」「ウミウシ 生きている海の妖精」「スズメダイ」「海水魚」を出版する他、さまざまな水中写真を図鑑や雑誌に多数提供している。

水中生物だけではなく、陸の生き物も大好き。特に爬虫類が大好き。

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