血を流す樹

八丈島の中心にある大きな植物公園は、いつ行っても人が少なく、のんびりできる公園です。

ちょっと寂しいくらい空いていますが、おかげで樹の写真を撮るために三脚を立てても、小さな花を撮るためにしゃがみこんでいても、誰かの邪魔になる心配がありません。

それに、とても変わった花や樹が、それとなく植えられているのです。

その中で、とても気に入った樹がこちら。

誰もいない芝生の広場に、ポツンと1本だけ立っています。

芝生の広場に、ポツンと1本だけ立っているリュウケツジュ

この樹には、名札がかけられています。

リュウケツジュ  学名は、ドラゴン・ドラコ

かっこ良い名前です。特に学名は、アニメのキャラクターの名前みたい。

下から見上げると、筋肉もりもりの腕のような枝が、幹の途中から放射状に枝分かれし、先の方でさらに放射状に枝分かれしています。それが遠くから見ると、巨大な傘のように見えるのです。

下から見上げたリュウケツジュ

この形が前々から気になってはいたのですが、先日ビジターセンターのスタッフの方に驚くことを教えてもらいました。

この樹は幹に傷をつけると血が流れるのです。指された場所を見ると、血が固まってかさぶたのようになっていました。

血が固まってかさぶたのような幹の傷

もちろん、本当の血液ではありません。この樹は、樹脂が血のように赤いのです。これを竜の血と見立てて、竜血樹と呼ばれているのだそうです。この樹脂を固めたものが竜血と呼ばれ、古くは薬や錬金術の材料、最近でも着色料や塗料として使われているのだとか。

もともと八丈島にあるわけではありません。調べてみたら、カナリア諸島など、モロッコや、その西側にある島々に自生しているのだそうです。

年輪がないため樹齢は推測になるものの、数百年かけて10〜20mの高さまで育ちます。植物公園の小さなドラコは、今はまだ3〜4mくらい。
もし長生きできたら、死ぬ間際に、もう一度この樹を見に来てみたいな。

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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

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