第三話 調査方法(後編)

もちろん、開始時間を終了時間の長さは関係があります。その日の天候によっても出現率に変化は見られますが、昼間の調査でも、夕方に近づくに連れてトゲモミジガイが見られる様になってきたり、冬の季節であれば、日没の時間が早いため、3本目のラインが終わる頃には、夜間調査の準備を始めなければならないような事にもなります。

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最終的に、僕はサンプリングを除く作業行程を1ラインあたり1時間で終わらせるようになりました。そのスピードで調査を行わないとその日の内に終わらない(笑)という事と開始と終了時の差異が大きくなる(潮汐流などの影響を含む)ことを防ぎたかったからです。

こういう精度を上げる事は、非常に大切な事なんですけど、大局から見ると実は大きな変化は見られなかったりもします。

統計学的に見ると、1つ1つのデータが命ですから、傾向を量る上でその情報の正確性が問われます。

しかし、傾向を見るだけであれば、平均値の中に含まれてしまった数値は、問題視されないし、飛び抜けた数値があればピークとして振れはしますが、やはり埋没してゆく数の一つでしかないのです。

実も蓋もない言い方をすると、身を削って手に入れたデータですが極論、ROVを使って中心線から左右1mをモニターに写るように、ゆっくりドリーで撮影すれば、同じデータが手に入ります。たまたま今回の調査海域は最大水深が11m程度で、ダイバー調査でも可能な領域だったので行いましたが、最大水深があと数m深ければ、ダイバーによる調査では無理な計画になってしまったはずです。(エンリッチドエアーナイトロックスやリブリーザーを使えば別ですが)これは僕の経験からの印象ですが、この水深ですと無減圧潜水時間が長いので、一見イージーに見えてしまいますが、窒素の出入りの遅い組織にガッツりと窒素が溜まりますので、計画通りに行うとかなり危険な調査ということになります。

しかし、その辺のことは研究の命題の前では霞んでしまうことが多いので、物理的に不可能な計画(人員が変わる事で無理になってしまうような計画)は、やらない方が良いです。つまり、僕が出来たからと言って、学生が出来る訳でない調査をやるべきではないという事になります。もちろん、途中から昼間のデータは必要なくなり、夜間の調査だけになったので、無理(ネガティブな部分)は格段に少なくなりました。

それでも、この調査を行うには、かなりのスキルと経験が必要だと思います。

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鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身
ガイド会所属

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」

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