ゆうすけと仲間達の輪「The Buddies」The Diving Junky Magazine

亀達

四天王寺の歴史は古い。

飛鳥時代初期、廐戸皇子(のちの聖徳太子)が崇仏派の蘇我馬子と共に排仏派の物部守屋と戦った折り、四天王に勝利の祈願をしたことに始まっている。

廐戸皇子は蘇我側に不利だった戦況を打開すべく、仏の加護を得んとして、自ら白膠木に彫った四天王を奉じ「勝利のあかつきには必ず四天王の寺塔を建ててお祀りする」と先陣に立った。結果、蘇我氏は勝利をおさめ、廐戸皇子は約束通り四天王寺を建立した。

今日の四天王寺は聖徳太子ゆかりの寺として、又、弘法大師ゆかりの寺として、その他様々な縁起をふくむ寺として存在している。

JUN-Pはここ二十数年来、春秋のお彼岸には必ず四天王寺の彼岸会にお参りをしている。初めて来たのは父と。多分JUN-Pが大人になってから。ほんとにいつからなのか記憶はないが、帰り道に二人でちょいと呑んで帰っていたような覚えがあるので、やはり二十歳は過ぎていたことにしておいてほしい。。

お参りの手順は、法名を書いたお経木に読経していただき、境内にある亀井堂の亀井水にお経木をお流しする。お経木が水に浮くと極楽往生がかなったということらしいが、JUN-Pは、ここにお経木を流すとご先祖様に想いが伝わるような気がして、なんだか通信スポットみたいで気に入っている。

さて、この通信スポット。

亀井堂の亀井水が沸き出る亀形水盤からなる。その名の通り水盤は亀形だ。畏れ多くも直接写真に取る勇気がないので、写真に取ってあるものを写真に取ってみた。(見にくかったら申し訳ありません)

古来より、亀は神聖である。と大切にされていたので、神社仏閣などには亀をモチーフにした物がたくさんある。のはわかる。が、ここ四天王寺には生きた亀もいっぱい居る。以前は蓮池と呼ばれていたのがその集落なのだが、いつのまにやら亀が増え、亀の池と名が変わったらしい。なるほど、蓮など影も形も消え失せている。。

四天王寺のこの時期は、いつもじぃちゃんばぁちゃん達でごったがえしているが、今回は少々フライング気味に来てみたので、めちゃ空いていた。だから普段なら敢えて目を逸らせていた亀うじゃうじゃの池を観察してみたりすることにしたのだ。なぜ目を逸らせていたかというと、あまりにもうじゃうじゃしすぎていて酔いそうだし、まわりに鳩がいっぱい居たから。JUN-Pは鳩とすれ違う時は息を止めるくらいに鳩が嫌いだから。
けど、今回は人が少ないので餌も少なく、よって鳩も少なかった。良かった。

親亀の背中に子亀を乗せて子亀の背中に孫亀を乗せて、という唄は本当だった。池の小島には甲羅干しの亀達が山盛りである。いったい何亀達なんだろう?スッポンらしき子も居るし、ほっぺが赤い子もいるので、、、一括りに普通の亀達ということにしておこう。
秋の晴天、普通の亀達はごく普通に甲羅干しやら遊泳を楽しんでいる。

遊泳?、、、やんな。ううん、なんか変。溺れてるんちゃうん?まさか〜、亀やのに?

って、そう思わせるほどに、初めてまじまじと見た普通の亀達の泳ぎ方は普通ではなかった。

これって犬掻きよりむちゃくちゃちゃうん?手足、左右前後、全部バラバラに動かしてるで!

JUN-Pは驚いた。だって、JUN-Pの知っている亀は、海を悠々と遊泳する亀は、前足の翼をぶわっっと拡げて、それはそれは優雅に、そう、たしか、左右同時に羽ばたくバタフライ泳法ではなかったろうか?少なくとも直進時はそうだったはずだ。けど、この池の亀達は直進するにも、ただ、あがあがと水を掻いているだけで、その動き方には何の法則も当てはまらないのである。

え〜っ!普通の亀って、そんなに泳ぎ下手やったん?進むん?それで?

、、一応、、進んでるけどなぁ。。かなりしんどそう。

しんどそう、と言えば、産卵で陸に上がってくる海亀の映像などを見ると、がんばれ!がんばれ!って言いたくなるほど歩くのに一生懸命だ。

海亀は陸を歩くのが苦手で、普通の亀は泳ぐのが苦手だということか。四天王寺の歴史より、さらに古い亀の歴史の中で、彼等の生き方は異なってしまった。。

JUN-Pには、ふとある海辺の場面が浮かぶ。

よせては返す波の際、そこは進化の境目でもある。

「わしらはこれからめっちゃ泳ぐから」と海亀がヒレを振り、「ぼくらはまだまだ歩いたりするから」と普通の亀達は足踏みをして見せる。「まぁ、お互い水と陸では不便が生じるかもしれへんけどなぁ」と苦笑して「これも将来的に亀種を残すためや、ええ進化にしよ。ほなまた会おなぁ」と別れてゆくのだ。なんだか本当めいている。

けど、本当のところはどうなんだろう?もしかしたらJUN-Pが水中での海亀の優雅な姿に惑わされて錯覚しているだけで、基本的には普通の亀と同じ動き方なのかもしれない。だって同じ亀なのだから。。

しばらく海に潜っていないJUN-Pにはわからなくなってしまった。

JUN-P
JUN-P(仲 純子)

大阪在住ファンダイバー
職業:コピーライターとか

1994年サイパンでOWのライセンスを取得。

宝物はログブック。頁を開くたび、虹のような光線がでるくらいにキラキラがつまっています。

海に潜って感じたこと、海で出会った人達からもらった想いを、自分のなりの色や言葉で表現して、みんなにも伝えたいなぁ。。。と思っていました。そんな時、友人の紹介で雄輔さんと出会い、豪海倶楽部に参加させていただくことになりました。縁というのは不思議な綾で、ウニャウニャとやっぱりどこかで繋がっているんだなぁ・・って感動しています。どの頁がたった一枚欠けても、今の私じゃないし、まだもっと見えてない糸もあるかもしれない。いままでは、ログブックの中にしまっていたこと・・少しずつだけど、みなさんと共有してゆきたいです。そして新しい頁を、一緒につくってゆけたら嬉しいです。

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