今シーズン目に付いたもの
皆さんこんにちは。今年も残すところあと1ヶ月になり、ついこの間まで暑くてヒ〜フ〜言っていたと思ったらいつの間にかストーブとダウンジャケットの季節になってしまいましたね〜。それでも海の中はまだまだ生物豊富な素晴らしい状態をキープしていて季節来遊系もバリバリに元気ですし、伊豆海洋公園では水中クリスマスツリーが飾られたりして気分を盛り上げてくれます。是非12月の伊豆に潜りにいらしてください。
さて今月は年末ということで今年を締め括る意味で、今シーズン出逢ったものの中から季節来遊もので特に目に付いたり気になったものを幾つか選んでみました。まず最初は前回からの“ハタ”つながりでこの魚から・・・。
ユカタハタ@伊豆海洋公園:
先月御紹介したバラハタや八木さんのコラムで紹介されていたツチホゼリなど、今年はハタの仲間で例年見かけない顔ぶれが出たようです。ハタ類の幼魚は総じて警戒心が強く居てもなかなか姿を見せてくれない場合が多いのですが、このユカタハタは特にその傾向が強く、サンゴの枝の隙間から辛うじて顔を覗かせてくれました。
ハシナガウバウオ@伊豆海洋公園:
毎年ほぼ必ずと言っていいほど出現する種類ですが、今年は特に数多く来たようでエリア内のあちこちで観察され、写真のような2匹で一緒にいる場面も見られました。観察機会不充分で2匹が絡み合うシーンはまだ目撃していませんが、もしかしたら求愛行動なども見られるかもしれないので注目したいと思います。
ミナミフトスジイシモチ@伊豆海洋公園:
伊豆で見られるイシモチ系(テンジクダイ科)の季節来遊種はそう多くはなく、パッと思い当たるのはスダレヤライイシモチ・アオハナテンジクダイ・アオスジテンジクダイあたりですが、こんな種類も来るんですね〜。これまで出現情報を耳にしたことはありましたが、多分今回が初めての出逢いだと思います。
ウメイロモドキ@伊豆海洋公園:
10月号でタカサゴを紹介しましたがそれと並んでこのウメイロモドキが数多く出現したことは、今シーズンの特筆すべきトピックと言っていいでしょう。伊豆海洋公園のみならず富戸・八幡野にも満遍なく現れていて、八木さんによれば川奈にも沢山出ているそうです。この傾向が来年以降どうなるか気になるところです。
フリソデエビ@伊豆海洋公園:
最後はオマケ的に甲殻類を代表してキレイどころのフリソデエビに登場してもらいました。今シーズンも順調に各ポイントで観察されていて、時季的にはこれから更に観察情報も増えてくることが期待されます。

横田 雅臣
1961年11月生まれ
神奈川県横浜市出身
ダイビングとの出会いは学生時代。在学中に伊豆海洋公園ダイビングセンターにアルバイトに来たのがきっかけで卒業後同センターに就職、インストラクター・ガイドとして10年の勤務の後、1994年に独立しGO TO THE SEAを開業、現在に至る。
伊豆半島・伊豆海洋公園
ダイビングサービス GO TO THE SEA
〒413-0231
静岡県伊東市富戸912-29
Tel:0557-51-7878
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- 2022.2:寒中お見舞い申し上げます
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