ガイドのつぶやき - 伊豆半島・伊豆海洋公園からThe Diving Junky Magazine

熱、冷めやらず

皆さんこんにちは、先月は断わりも無くサボってしまい新年の御挨拶がひと月遅れになってしまいました。のっけからこんな調子ですが本年もどうか見捨てずにお付き合い下さい。

てな訳でまずは先月出そうと思って出しそびれたニューイヤー・カードです。恥ずかしいので文字色を目立たないように控え目にしてみました。

ニューイヤー・カード

背景はカクオオトゲキクメイシという造礁サンゴで、伊豆海洋公園では今のところ一箇所で見つかったのみの、伊豆ではかなり珍しい種類だと思います。群体は数十cm四方と小さめですが一つ一つの個体は大きく直径2㎝ほどあります。ということはこの群体の中の個体数は数えようと思えば数えられるでしょう。今度暇な時にカウントしてみようと思います。蛍光色に発色するとても美しいサンゴで、色のバリエーションも豊富だそうです。

賢明な豪海読者の皆さんはすでにお察しかと思いますが、昨年末に罹患したサンゴ熱に未だ侵されておりまして、1月の画像フォルダはサンゴの写真だらけ・・・。

今後暫らくサンゴ話題が続くかもしれませんので覚悟しておいて下さい。今回は中でも綺麗どころで比較的珍しいものを3種類、ポリプのアップ写真で御紹介しましょう。さてお次は・・・

アマクサオオトゲキクメイシ

アマクサオオトゲキクメイシという種類で、名前から想像出来るように上の種類と同じ仲間です。

この2種類はキクメイシやカメノコキクメイシなどが属するキクメイシ科とは分類的にやや離れていて、オオトゲサンゴ科-オオトゲキクメイシ属というグループに分類されています。こいつも現時点でエリア内に一つの群体しか見つかっていません・・・

でその場所というのが何とエントリーしてすぐの水深2m(ただ浅過ぎてダイバーはまず通らない)の場所でした。まさしく盲点を突かれた感じです。そして最後は・・・

ニホンアワサンゴ

主に本州の温帯域に生息するニホンアワサンゴという種類で、サンゴ礁域ではむしろ稀だそうです。小さめの塊状群体を作る種類で伊豆海洋公園では以前から幾つかの群体がかたまっている場所があり、そこ以外ではあまり見かけることが無かったのですが、つい数日前普段よく回るコースのすぐ脇に素晴しく綺麗で生育状態の良い群体を見つけました。それがこの画像です。とても貴重なサンゴなので大事に見守っていきたいと思います。

さて伊豆海洋公園で見つかった造礁サンゴは今のところ14種類。他にも生息している可能性のある種類がまだまだ何種類かあり、とりあえず15種類あわよくば20種類を目指して日々サンゴ探しを続けつつ、こんな卓上カレンダーを作ってひとり悦に入ってる今日この頃です。

卓上カレンダー

横田
横田 雅臣

1961年11月生まれ
神奈川県横浜市出身

ダイビングとの出会いは学生時代。在学中に伊豆海洋公園ダイビングセンターにアルバイトに来たのがきっかけで卒業後同センターに就職、インストラクター・ガイドとして10年の勤務の後、1994年に独立しGO TO THE SEAを開業、現在に至る。

伊豆半島・伊豆海洋公園
ダイビングサービス GO TO THE SEA

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