ゆうすけの豪海倶楽部The Diving Junky Magazine

第84回

ザトウクジラ

新年、明けましておめでとうございます。

皆様に幸せが訪れますように・・・・。

東日本大震災、そして色んな自然災害に被災された皆様の一日も早い復興を願います・・・。

ザトウクジラ

第83回

モンツキ求愛躍動

今日も、彼ら(モンツキカエルウオ)は雌を誘う為、躍動していた・・・・。

ハナゴイの躍動

ハナゴイ達も・・・・・・。

ハナゴイの躍動

今日を力の限り生き抜く為に・・・・・。

アオウミガメの躍動

明日に羽ばたく為に・・・・・。

僕らは、確かに生きている。しかし、僕らの生命は彼らのように輝いているのだろうか・・・・・。

第82回

爆波

台風の余波の影響を受ける久米島飛原(トンバラ)の海中風景です・・・。

あの中に入ったとしたら、どんな物凄いエネルギーを感じるんだろうか・・・・、などと馬鹿な事を、つい、考えてしまう・・・・。

ヤマブキスズメダイ幼魚
ホホスジタルミ幼魚

この夏、多かったヤマブキスズメダイの幼魚とホホシジタルミの幼魚です。

日に日に数を減らす彼らも、弱肉強食の日常を生き抜いて成魚になっていく・・・・。

第81回

まだまだ、夏の陽射しが続く沖縄久米島です。

海の中は、幼魚達が華やぎ、日に日に成長する様子を楽しみにしながら観察してます。

ヒオドシベラの幼魚

何故だか、ついつい撮ってしまうヒオドシベラの幼魚。

ヒオドシベラの幼魚

まだ、身体の白色が出ていない子です・・・・、こうなると、もう、妖精ですね・・・(^^;)

ヤマブキスズメダイの幼魚

ヤマブキスズメダイの色々な成長途中のサイズ各種・・・(^^;)

モンツキベラの幼魚

モンツキベラの幼魚もリュウキュウイソバナに隠れながら必死で生き抜いてます。

ハナゴイの幼魚

ハナゴイの幼魚達も鮮やかに・・・・・・。

これから色んな子達が、少しずつ成長を遂げていく訳ですが、こんな成長を里親気分で観察に来ませんか・・・・・(^^;)

沖縄・久米島からでした。

第80回

夏本番の久米島です。穏やかな風の中、毎日が気持ちの良い天気が続いてます。

モンツキカエルウオ

モンツキカエルウオのとぼけ顔に癒され・・・・。

ヒオドシベラ幼魚

妖精のようなヒオドシベラ幼魚に魅了され・・・・・・、

ナンヨウハギの幼魚

ナンヨウハギの幼魚のパラダイスに夢中になり・・・・、

アカネハナゴイの幼魚

アカネハナゴイの幼魚に溶ろけそうになったりしてます・・・・(^^;)。

アオウミガメ

アオウミガメに案内される球美の海に癒されに来ませんか〜 〜\(^-^)/

第79回

久米島で25年もガイドしてると島の若手ガイド陣に、生物の名前を聞かれるようになる。

レッドストライプ・バスレット

一枚目は、レッドストライプ・バスレット(Liopropoma tonstrinum Randall & Taylor, 1988)です。

ツルグエとかハナスズキの仲間ですけど、僕も、初めて見つけた当時は、新種のハナダイか凄くカラフルなイシモチの仲間とか思って、新種なら和名に名前を提唱出来るかも?・・・・っとか、一喜一憂したものでした。

季刊号マリンアクアリストのようなシブい雑誌もなかった頃だから、写真を撮り図鑑や書籍を調べ、それでも解らなければ、研究者に写真を送って教えを乞う。

そうやって、一つ一つ解明していったものだったが、今は、良い図鑑やネット検索の情報が素晴らしいから、そんな苦労も楽ちんなのに、楽であれば楽な方に進む・・・。

つまり、「聞いた方が早いから聞く」になるのです。

聞かれた若手ガイド達から、「何でいる生息域と動き方と何となくの色合いで解るんですか・・・?」・・・・っと、聞かれる。

「たくさん、悩んできたからだよ〜!!」・・・っと、軽〜く返す・・・・。

ヤイト&トサ・ハイブリット

スタッフ伸から、トサヤッコぽいですけど、ヤイトヤッコとのハイブリットだと思うんですけど・・・・・っと、聞かれた。

確かに、そうだった・・・・。

このハイブリットを見るのは3個体目だけど、一個体目は、どちらの雄と関係するかは確認も出来なかった。

2個体目は、トサヤッコの雄にちょっかい掛けられていた。

今回は、どっちだろうと観察しているが、どうやら、彼女は自分自身をヤイトヤッコと思っているらしい。

ヤイトヤッコのコロニーに入りヤイトの雌と行動を共にし、日中は、ヤイトの雄にちょっかい(産卵前、ナズリング前の行動)を出されていた。次は産卵を確認しに行かなければ!!

第78回

不可思議な出逢い・・・終章

ザトウクジラ

先月の不可思議な出逢いから再会、更に数日後の出会いで、物語は連日続いていた(詳細は、ガイド会の海ブログ・・・先月の「不可思議な出逢い・・・。」をご覧下さい)。

数日後のある日、僕は、母子クジラに慣れてもらう為に、母クジラが水中で止まって休んでいる所に子クジラが授乳したり遊んだりしている時間に僕だけがスノーケリングで入って刺激しない程度の距離で観察を続けた。

ブロー(息継ぎ、子クジラは2、3分おきに繰り返す)をする為に子クジラが浮上してきても追わず、じっと観察した。

そのうち、子クジラの方が寄って来るようになったけど、母クジラを刺激しては元も子もないので動かずに子クジラを見ていた。

そして、僕が水深10mの母子クジラの真上の水面で待っていても、子クジラはフィンに当たるぐらいの距離で浮上してくるようになり、母クジラもそれを大して気に留めない様になっていた。

ザトウクジラ

それから、少人数のゲストと共に観察をしている最中にも、ゆっくりと浮上しながら、僕のフィンにぶつかって来たり、凄くゆっくりと真っ直ぐに浮上して来ると思ったら、構えているカメラに当たって来たりと、日に日に僕らと子クジラの距離は縮まっていった。

ザトウクジラ

母クジラもブローの為に浮上する。そして、数度のブローを繰り返し、また潜り、水深5m〜15mの辺りで留まり休憩する。

この時に、クジラにとってはゆっくり泳いでいるが、僕らにしてみれば体格の差、泳ぎの差は歴然で、刺激にならないように離されない様に、ともかく泳いだ。

また、休憩を止め動き出した時にも、再度慣れてもらう為にも、ともかく一緒に泳いだ。

(タニタの体重計の体脂肪率を7.0%とか8%前後を推移している僕が、終いには5.1%まで落ちたのだから、その運動量は半端なものではなかったという事でしょう。)

ザトウクジラ

そして、日が経つにつれ、母クジラとの距離も縮んできた。

始めの頃は、子クジラを刺激するゲストが居たら、すぐに子クジラの元に行き、連れ去ってしまっていたのだが、好奇心旺盛で遊びに来る子クジラと一緒に僕らに近づいて来る事も多くなった。

数日後は、エスコート(雄クジラ、子クジラの父親ではない)が付くようになったが、大人しいエスコートの時には、一緒に水中で休憩していた。

ザトウクジラ

時折、母クジラと一緒に、ブリーチングなどのパフォーマンスの練習をしたりもした・・・。

ザトウクジラ

ずっと、久米島の御願埼灯台付近にいた母子クジラも、3月中旬以降には、渡名喜島方面に少しずつ移動をしていった。

そろそろ、旅立ちの日が近づいてきたらしい・・・・・。

ザトウクジラ

厳しい旅での母子クジラの平穏を祈りつつ、そして、大人になって独立した子クジラとの再会を夢見ながら、夕方、帰港の途に就き今シーズンのホエールウォッチング船は終了した。

第77回

新年、明けましておめでとうございます。

本年が皆様にとって最高の一年でありますように・・・・。

昨年は、たくさんの皆様に、久米島ダイブ・エスティバンをご利用頂いてありがとうございました。

お陰様で、私達ダイブ・エスティバンスタッフも、皆さんと海とダイビングの濃密な素晴らしい時間を共有出来ました。

今、色んな場面が想いだされ、感謝の気持ちに堪えません。本当にありがとうございました。

今年も、皆さんがもっと笑顔でいられるように心よりお祈り申し上げます。

そして、もっと微笑んで頂けるような、より感動を与えられえるようなガイドをスタッフ全員、身を引き締めて心掛けてまいりたいと思います。

どうぞ、今年も球美の海に、癒されに来て下さい。

絆

第76回

皆さん、こんにちは。秋の気配を感じながらも、毎日日焼けしている沖縄・久米島からです。

今日は、先日、潜ったウーマガイポイントの様子のご紹介です。

クモエビ属の1種

「エビ・カニガイドブック2・・・久米島の海から」の出版をする際に見つけた未記載種(当然、学名・和名はありません)ですが、その当時は、不思議と久米島の南西側のドロップオフのポイントでしか見つからず、そのポイントより更に棲息条件や着床条件の良い環境と思われる北東側のエリアを必死に探しましたが、全く見つからなかったものでした。数年後、ウーマガイであっけなく見つかったのですが、その年、その年で、それぞれのエリア・ポイントで生物の着床率も当然変わるので、たまたま、そういう年だったのでしょうけど、当時は「何で??」「何で〜??」っと、必死のパッチで探したものでした。

オーバーハングになった場所のウミカラマツの仲間と共生するこの種は擬態に優れ、ゲストさんに見せても、なかなか確認出来ないかくれんぼの名人です。

でも、それだからこそ、見つけた時や解った時の喜びも一入なのです。

アケボノハゼ

アケボノハゼの正面顔です。「美しい〜!」の一言ですね・・・(^^;)。

フチドリハナダイ

フチドリハナダイのアップです。これも、「艶やか〜!」ですかね・・・(^^;)。

フチドリハナダイ

フチドリハナダイは、通常、西部太平洋のエリアでは、50mぐらいから見られるハナダイの仲間ですが、このポイントでは、30m以浅でたくさん見られ、久米島を訪れるフォト派ダイバーやフィッシュウォチングダイバーを楽しませてくれます。

口を大きく開けて、潮流に乗って流れてくるプランクトンを食べている場面です・・・(^^;)。

スミレナガハナダイ

このポイントでは、たくさん見られるスミレナガハナダイです。潮流の辺りもほど良く、繁殖に至る行程や前触れさえ解れば産卵も頻繁に確認出来ますから、ガイドの腕の見せ所です。写真は、プランクトンを食べている様子をスローシャッターで抑えた写真です。

何故?スローシャッターかと言うと、その方が、「食べられる瞬間のプランクトンを捉える事が出来るのでは!?」という、訳の解らない思いつきから撮影したものですが、後から考えても、やっぱ、僕はどうかしてたのでしょう・・・・(-_-;)。

どう考えても、理屈に合わないし、100歩譲って、例えプランクトンを捉えたとしても遅いシャッタースピードでは被写体は(この場合はプランクトン?)

流れるしボケる確率が高い訳です。一体、何を考えていたのだろう・・・・┓( ̄∇ ̄;)┏

そろそろ、水中ボケが始まってきたかもしれない・・・・・(-_-;)。

まあ、スミレナガハナダイの口中のエラの濾す部分が見えるという事で、ここはひとつ大人な対応を・・・・・・( ̄▽ ̄;)!?

アカネハナゴイ

ついでだから、口あけシリーズです。アカネハナゴイは背鰭が色鮮やかですね〜(^▽^)/

マダラタルミ

マダラタルミの中成魚の口パクです。コガシラベラの群れ産卵直後の卵を食べている場面ですが、エラの中がはっきり見えるでしょ!!

コガシラベラ達が産卵する度に、その場所に急ぎ泳ぎ、口をパクパクさせる場面は愛らしいですよ〜(^^;)。

ゴマモンガラ

ついでに、こいつです。どう可愛い子ぶったそぶりを見せたって、好かれないこいつです・・・・(-_-;)。

この歯が、浅瀬の死サンゴの骨格やライブロックなどの石灰石や石灰層をガチガチに砕いてく様子は凄いものがありますが、卵を守っている時以外は大人しい性格なので、食事中は近づいても大丈夫ですよ・・・(^^;)。

個人的は好きなんですけど・・・、でも、まあ、この極悪人の様な人相(魚相)ですからね・・・・( ̄▽ ̄;)。

・・・・っと、言う訳で個性豊かな生物達の集う久米島からでした・・・・・(^▽^)/

第75回

フチドリハナダイの雄

夏の暑さも和らいで秋の気配が漂っている久米島からです。さて、写真はフチドリハナダイの雄です。

先日、夏本番の産卵期のピークではないのですが、フチドリハナダイの産卵が、今一はっきりと解らないので確認しに行きました。

卵を広く分散させる為にだと思われますが、産卵は潮の当たり方も関係してくるので、午前中に、そのポイントでのフチドリハナダイのコロニーに潮流の当たる時間に合わせて潜った訳です。

ハナダイの仲間では、「産卵=夕方」っという定説みたいなものがあるのですが、ずっと以前に、豪海倶楽部の親分・吉野雄輔さんが話されていた事ですが、多分、キンギョハナダイの産卵が夕方だから、そういう風潮になったのかもしれません。

しかし、実は意外に夕方、つまり日没前に産卵するハナダイの仲間は、ここ沖縄・久米島で僕の認識ではさほど多くないです。

他のエリアとの環境差や条件差は当然あると思われますのでエリアによっての誤差はあると思いますが、ハナゴイやケラマハナダイ、フタイロハナゴイは日没前に多いのですが、アカネハナゴイやカシワハナダイは15時から16時頃に多く、ベニハナダイやスジハナダイ、ミナミハナダイ、スミレナガハナダイやこのフチドリハナダイは午前中に多いと言うのが僕の定説なのです。

定説と言うのは、その時間帯に、はっきりと認識出来るような白濁もある産卵行動を僕自身が確認出来ているからで、あくまで僕の定説なのですが・・・・(^^;)。

ハナダイの仲間は、深い水深の場所に棲息するものも多く、午後の3本目や産卵を見に行くサンセットダイブなどでは、なかなか行かないという事もあるのですが、それにしてもスミレナガハナダイの産卵を確認しようと他のハナダイが産卵している夕方や日没前に何度行っても、僕自身、未だに確認した事もないのです。

僕がハナダイの産卵を観察している幾つかのポイントでは、そのハナダイ達のコロニーに潮流が当たる時間帯が午前中の方が多いという地域的な条件もあると思いますが、他の要因の一つとして、それらのハナダイ達は太陽光が入りづらい深場に棲息しているので、産卵後も卵が見えづらく他の外敵に卵を食べられる確率が低い為に太陽が真上に来ていない午前中でも条件としては夕方とさほど変わらないのでは思っています。

全国のハナダイファンの皆さん、産卵を見かけたら、ぜひ、どのハナダイが何時どんな産卵形態(ペアなのかそうでないのか!?)だったかを教えて下さい。

情報が集まれば、一纏めにして発信しますから・・・・・・!!

フチドリハナダイの亜種

さて、写真はフチドリハナダイの亜種、もしくは別種ではないかと言われている胸鰭は黄色ぽいタイプですが、産卵時も他のフチドリハナダイの雄と同様に同じ雌達(下写真)と産卵に励んでいるように見えます。

フチドリハナダイ 雌
性転換中のフチドリハナダイ

一つ目は、フチドリハナダイの雌の写真ですが、二枚目は性転換中のフチドリハナダイ・・・・・、いわゆるオカマ(正確にはオナベ)です・・・・・(^^;)。

外見上の事だけで、生態的には立派に雄のようで、しきりに雌にアプローチしてました。

この日は、生憎と白濁を確認出来るような産卵は確認できませんでしたが、雄はメタリックな本気の興奮色(婚姻色)を出して、雌にアピールしてました。

婚姻色のフチドリハナダイ
婚姻色のフチドリハナダイ

しかし、勝負パンツがメタリックとは・・・・・・・・( ̄▽ ̄;)!?

第74回

「雄輔さん、手ぶらで帰す訳には、いかないぞ!?」

台風明け、これからのガイドダイビングの為、新たなネタ探しを徹底させる為に、

「そう言えば、9月頃に、雄輔さんが来るとか言ってたなぁ〜!?」

と言った後のスタッフを奮起させる為に言った言葉です。

「ゲストさんに喜んでもらう為」

は勿論ですが、

「憧れの水中カメラマンに認めてもらう!?」

と言うのは、若いガイドにとってステイタスのようなものなのです。

だいたい、沖縄の生物で撮ってない物を探す方が大変な水中カメラマンに提供するネタを探せと言う方も言う方である。かく言う、僕も、以前来て頂いた時に撮ってもらったネタ3つで終了で、

「もう、次回は、新しい新種ネタなどは無理であろうから、その時の選りすぐりの生態行動や繁殖行動を撮ってもらおう!」

っと、真剣に考えてたほどである。

まあ、そんな事情は伏せておいて、その若いガイドダイバーの純粋な心を、軽〜くくすぐるように老練な手練手管的に呟いた言葉。

しかも、どっかで聞いた事のあるような、もろパクリのような言葉ですが、それはそれは絶大な効果があり、鵜飼の鵜のようにせっせと新しいネタを次々と探してきては僕に教えてくれてます・・・・・・・( ̄∇ ̄*)ゞ。

写真は、その中の一つですが、タテスジハタの幼魚です。

タテスジハタの幼魚

紫バージョンは、他にもいるので、今季2個体目の登場となります。

タテスジハタの幼魚

白バージョンのタテスジハタの幼魚です。これは、僕自身のブログ「会長が行く!!」の2011年12月10日の「無知ゆえに!?」にも、書いたのですが、20数年前に、まだ、それほど生態写真の載った魚類図鑑もなく、タテスジハタの幼魚がこんな子達だった事を知らなかった僕は、白バージョンを見つけると、

「新種だぁーーー(^▽^)/ !?」

と歓喜し、はたまた、紫バージョンを見つけると、

「新種のハナダイだぁーーーーー(^▽^)/!?」・・・・・

っと、無邪気に喜んでいたものでした・・・・(^^;)。

後になって、僕の先輩ガイドからその後の後輩魚好きガイドダイバーが誰でも一度は引っかかった幼魚と知って苦笑したものでした・・・・┓( ̄∇ ̄;)┏。

でも、しかし、まさか、同じ魚の幼魚が、観察している限り環境などの要因にあまり関係なく、2パターンあって、それぞれが成長していきながら成魚の体色になっていくとは思いもよらず、紫バージョンが白バージョンになって、体色が濁っていきながら模様が出てきて成魚の体色模様パターンになるんだろうなぁ〜と思っていました。

タテスジハタの幼魚
タテスジハタの幼魚

第73回

ホワイトソックス

先日、屋久島に行って、この豪海倶楽部にも書いている「森と海」の原崎森君と潜って来ました。

屋久島の海は沖縄とは違って温帯色の生物類も多く面白い海で、研究熱心なガイドダイバーの原崎君のガイドで興味深く潜れました。

さて、その時に最近ついた和名がなかなか出てこないという話になった。例えば、「サクラコシオリエビ(名前がついたのは最近でもないと思われる読者も多いと思うが、僕らからすれば最近なのである)」が出てこないとシゲルは(原崎森君の事)言う。

確かに、昔からこの生物の存在を知っている僕にしても「ピンクスクワットロブスター」の英名の方がすんなりくるし、例えば久米島を冠する「クメジマオトヒメエビ」だって、和名が付く前に呼んでいた「ピルソノトス(Stenopus pyrsonotus)」の方が僕の中では通りが良い。

ある種の誤解を恐れずに言うと、僕もシゲルも名前とはその生物の分類上の区分けが出来れば良く、大事なのはその生物がどんな生物でどんな生態行動を勤しんでいるかという事の方が重きを置いているから、極端言うと、「名前なんかどうでもいい」っと、言う表現になってしまうのである。もちろん、その生物が久米島で見つかったものなら久米島に冠する名前が付いたらいいなとも思うし、学名に「Kawamotoi」「Harazakii」などの自分の名前が付けば、ガイドダイバーにとっては最高の名誉な事だと思う。

まあ、和名に関して言えば、個人の名前よりもその生物の特徴を示すような名前が良いとは思うが・・・・・。

話の中で、上の写真の「シロボシアカモエビ」の名前の事になった。英名「ホワイトソックス」として慣れ親しんだこのモエビの仲間は、もともと東海大出版の図鑑の中で、故益田一先生が提唱した和名を甲殻類の分類の大御所であられる武田正倫先生がそのまま提唱されたと言う経緯のある和名である。学名:Lysmata debeliusのこのモエビの仲間、実は日本では標本が取られておらず、近年、どうやらよく似た2種がいるという事が写真判定で解ってきた。

今後、きちんとした標本が取られ2種に分類された暁には、もしかしたら混乱を避ける為に、今まで標本なしで提唱されていた「シロボシアカモエビ」と言う名前も別の名前になるかもしれない・・・・。

さて、下の写真のスベスベオトヒメエビ属の1種、通称名で海水魚屋さんでは「ホワイトハンド」とか「ホワイトグローブ」とか呼ばれている種である。この通称名で呼ばれているエビの仲間でも僕が知っているだけ2〜3種ほどいる。「エビ・カニガイド・ブックパート2久米島の海より」の共著である奥野先生に早くやっつけてもらい素敵な和名が付けばいいなと思っている子です。

ホワイトハンド

第72回

ハマクマノミ幼魚

皆さん、こんにちは!!久米島の海からです。

新たに生まれた幼魚達が華やいできました。

何処も此処も幼魚で一杯です。ハマクマノミの幼魚だったり・・・・・。

ヒオドシベラ幼魚

ヒオドシベラの幼魚だったり・・・・。

ヤマブキスズメダイ幼魚

ヤマブキスズメダイの幼魚だったり・・・・・。

ハナミノカサゴ幼魚

ハナミノカサゴの幼魚だったり・・・・。

幼魚達が元気良く息づいてます・・・・。

第71回

ベンテンコモンエビ

ベンテンコモンエビも、

ソリハシコモンエビ

ソリハシコモンエビも放卵してます!!

ガラスハゼの卵

海の中は、生命に満ち溢れています!!

第70回

実はあまり知られていない事実なのですが、沖縄の梅雨は、梅雨入りの時か、梅雨明け前のどちらかに降るぐらいで、内地で考える梅雨模様ではなく、期間中は空梅雨なのです。

ですから、梅雨と言っても、安心して潜りに来て下さっても大丈夫なのです・・・・・、多分・・・・。

・・・・・っと、言う事で、いよいよゴールデンウィーク突入です。

久米島の海では、トンバラポイントでイソマグロ達が、こんな感じで出迎えてくれたり、

イソマグロ

リュウグウポイントでは、竜宮城のような華やかさで!!

リュウグウポイント

イマズニポイントでは、ギンガメアジの群れがこんな感じで、皆さんを待ってますよ〜!!

ギンガメアジの群れ

第69回

ザトウクジラ

今年も、君達に癒され、励まされました・・・・・・。

ザトウクジラ

ありがとう、また、来年、君達の帰りを待ってるよ・・・・・。

第68回

久米島は、ザトウクジラのシーズンまっただ中です!!毎日、朝から夕方までホエールウォッチング一日コースで海に出ています。

いつもなら、この時期、ダイビングが忙しくて、ボートを運転出来るスタッフが便乗していない日以外は、撮影に勤しんでいるのですが、今年は、念願の新艇クルーザーを入れたので、僕がほとんど運転する羽目になって全然撮影出来ない(泣)!!

運転席から出て、エンジンリモコンを片手に撮影を試みるが、以前まで借りて使用していた一機掛けの和船と違い、二機掛けなので、手間も二倍で、撮影をしながらだと上手くいかない(泣)!?雨風凌げるように、二階の運手席はFRPとガラスとアクリルに覆われているので、撮影するにはリモコンを使って外へ出るしかない!!

ジレンマの中で、リモコン片手に運転していると家内の裕子が、「こんなん撮れたよ!!」

水中のザトウクジラ

とか、

ザトウクジラのイナバウアー

「ブリーチングのイナバウアー撮れたよ!!」とか言って、見せに来る(泣)!!

イライラしながらも、ザトウクジラに癒され、ゲストの笑顔に癒され、ガイド冥利に尽きながら、今年は彼らの雄姿を記憶のアルバムに焼き付けておこうと心に決める。

・・・・・・しかし、やっぱり悔しい・・・・・(泣)。

第67回

アカネハナゴイ

アカネハナゴイの繁殖行動前の前振りみたいな状態です。

アカネハナゴイ

・・・・・・、繁殖行動本番です!!

アカネハナゴイ

雌から離れて、さっぱり顔(?)のアカネハナゴイ雄です!!

しかし、いくら雌で生まれての雌性成熟でも、前振りとは言え、何ぼ何でもそのサイズは犯罪でしょう・・・・!?

アカネハナゴイ

ザトウクジラのシーズン開幕です!! 今年はどんな雄姿を見せてくれるのでしょう!!

ザトウクジラ

第66回

つながるちから・・・・・きずな

謹賀新年

昨年もたくさんの皆様に、球美の海にお越しくださいましてありがとうございました。

また、皆様のご理解やご協力のおかげで、無事にガイド出来た事、本当に感謝しております。

昨年を振り返るにあたって、忘れてはならない、東日本大震災。

犠牲になられた方々とご遺族に、深くお悔やみ申し上げます。

また、被害に遭われた皆様にも、心よりお見舞いを申し上げます。

まだまだ、試練が続くかと思われますが、被災地の一日も早い復興を、心よりお祈り致しております。

微力ですが、今後も僕自身が出来る事を考え実行していきたいと思います。

テレビのニュースが報道する画面を見た時の衝撃は、今も脳裏に焼き付いています。全世界を震撼させた未曾有の天災、

その直後は普段通りの生活が送れている事ですら後ろめたい気持ちになりました。

しかし、立ち止まってはいけない、立ち止まるべきではないと勇気付けてくれたのは、被災された方の言葉でした。

普段、水中で暮らす生物と接して生きる喜びや、苦しみを感じ、逞しさを知る機会が多い僕自身が逆に励まされたのには、心に怠慢があったこともあるのでしょう。

「いま、それを振り返り、またさらに気持ちが引き締まる思いです。」その想いの鮮明さが、色褪せてしまわないように、ここに記しておきます。

今年、皆さんがもっと笑顔でいられるように心よりお祈り申し上げます。

そして、もっと微笑んで頂けるような、より感動を与えられえるようなガイドを心掛けてまいりたいと思います。

私達には、繋がる力「絆」があります。その事を忘れずに進んで行きましょう。

第65回

先日、北側のポイントで、ハコヤンに出会った!!

「ハコヤン」と言うのは、ハコベラとヤンセンニシキベラの雑種と思われる個体で、毎年、新しい雑種を見るものだから僕が勝手に簡略化して呼んでいる2つのベラの雑種の事です。

何か、ヤンキーぽい(?)、古き良き時代を感じさせる言葉に聞こえるのです・・・・・。

今年の8月号に掲載したハコヤンは相変わらず、別のポイントで観察しているのですが、ある別のポイントにいたのを、たまたま見つけたのです。

・・・・・・・で、フリーでカメラを持って入っていたので撮影を始めたのですが、プレビューを見ながらある事に気が付きました。

ハコヤン

見た目より体色が濃いのです。見た目は、今年の夏に見つけたこんな感じの子なんだけれども・・・・・

ハコヤン

写真で撮ると、明らかに濃いのです。・・・・・・、逆なら、解るんです。

ストロボを当てて青被りしてた色彩が表れたのなら・・・・、つまり濃い体色が明るくなったのなら理解できるんですが、「明るく見える体色が、光を当てて濃くなるなんて信じられな〜い!?」・・・・・なんです。

20年前、Nembrotha livingstonei というリュウグウウミウシの仲間をフイルムカメラで撮影した時に、黒い身体に鮮明な赤色の小さな斑点がいくつもあるウミウシを撮影したはずなのですが見当たらない。

当時は、ライトを当てずに撮影をしてた僕はフイルムを無くしてしまったのではと思いましたが、よく確認すると、ポジ内に茶色の身体に濁った赤茶色の小さな斑点があるウミウシを発見しました。

次の機会に再度撮ってみるとそれであった事が判明し、海中生物の持つ色彩の濃さや淡さにとても驚いたものでした。

・・・・・でも、逆は無しでしょう〜!?しかも、魚だし・・・・。

ただ、その種が雑種などではなく、1つの種として確立するまでには、生息していく環境などを考慮して体色も形成されていったのだと思うので、その遺伝子情報はもちろん、その環境や諸々の条件で、例え、同じ場所にいる魚の色が同じような赤色に見えたとしても、別種である限り、その生物の本来持つ色彩の濃さや淡さや質感の関係で、人工ライトを当ててみると、それは、まったく違った色彩に変化するかもしれない可能性は当然あると思うのです。

その種は(生物)の遺伝子は、決して、ダイバーからライトやストロボを当てられる事を考慮して、身体の色彩を形成しないでしょうから!?

・・・・・話が理屈っぽくなってしまいました。・・・・・・でも、逆はないと思うだよなぁあ〜!?

第64回

小笠原に行って来ました。今回は、嫁さん孝行なので、彼女が以前からお邪魔したいと言っていたガイド会の新進気鋭の南俊夫君にお世話になりました。

感想は、「小笠原は、竹芝桟橋に始まって、竹芝桟橋に終わる。さすが世界遺産!!」素晴らしい島・海でした。到着日に、旧知の友人であるダイビングセンターの森田康弘さんが、一席設けてくれるというサプライズがあり、ガイド会の同期のディープブルーの田中美一さん、友人のウラシマンの森下修君、南君で飲んだ事も良い旅の想い出でした。

森田さん、いろいろとお気遣いありがとうございました。雄輔親ビン繋がりで出会ってしまってせいか、年下なのに、いつも気安い言葉遣いをしてしまって申し訳ないっす。到着日のダイビングの器材セッティング時のレンタル器材のレギュレーターの「Koga」(小笠原ダイビングセンターの前社長で小笠原の海のパイオニア的な存在な古賀じぃ)という刻印を見た時に、森田さんが、「ツヨシに貸してやれよ!!」っと言ってましたと言う何も気付いていない笑顔の南君を見ながら「やられた?!」と思いました。さすが、シャレが効いてましたよ!!ただ、古い(?)器材のせいか、フローするのにはまいったけど・・・・。

田中さん、帰りの小笠原丸の乗船前に頂いた島寿司美味かったです。あと、スーツボンドを貸してと頼んだ僕に、お店にないからと言ってゴムのりを差し出された時には、いくらあげるからと言われても、「俺は不良中学生か?!」っと、突っ込みたくなりました(笑)。

森下君、帰りの小笠原丸で酔っぱらいの僕に遅くまで付き合ってくれてありがとう。いろいろ話せて良かったよ。

そして、素敵なガイドで楽しませてくれた南君、本当にありがとう。さすがガイド会のホープ!連日のイルカも素敵でした。

アサヒハナゴイ

海はそれぞれの良さがありますが、小笠原はまさに「男の海」という感じでした。久米島に戻り、アサヒハナゴイを撮影しながら小笠原の生物達を思い出すのでした。

小笠原の写真は、10月31日現在、PCが不具合の為に写真を取り出せないので、嫁さんの写真でお楽しみ下さい。では!!

第63回

9月30日の写真で、ホソカマスの群れとギンガメアジの群れのコラボレーションです。

そろそろ、秋の気配を感じるこの頃ですが、球美(久米島)の海はまだまだ、夏真っ盛りなようです!!

ホソカマスの群れとギンガメアジの群れ

第62回

今回は、ごめんなさい。忙しい時には無理をせず、適当にやらなければと言う横田さんや八木ちゃんを見習って写真だけのアップです・・・・・、嘘です。嘘です。僕の作り話です。

ウーマガイポイントの「ダイバーとハナゴイの舞」です。

ダイバーとハナゴイの舞

モンキキンチャクフグのアップです。

モンキキンチャクフグ

では、まだまだ、暑〜い沖縄・久米島です!!ぜひ、遊びに来てくださ〜い!!

あっ、ダイビングサービスは「エスティバン」ですよ(笑)!よろしく〜!!

第61回

変なハイブリット

また、今年も変なハイブリットを2種見つけてしまった!!

ハコベラ色の強いヤンセンニシキベラとの雑種だと思いますが、もしかしたら、戻し交配の途中個体、つまりハコベラとヤンセンニシキベラから産まれた雑種、その雑種Aとハコベラのハイブリット、つまりクォーターかも?!

まあ、何にしても新たなる可能性達です!!

変なハイブリット
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