ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第五話 デバガメ?

折角、前号まで奇麗にまとめてきたのに、いきなりこのタイトルですかぁ?と思ったみなさま...済みません!本領発揮です。(笑)

この時期になると、潜水時間に制限の設けられていない三保真崎は、生物の生態行動を観察するのに適した場所となります。冬を中心とした秋から春に渡るベストシーズンの脇役として、この産卵を取り巻くセカンドシーズンのファンもまた多いのです。昨年は、ガイド泣かせの「閏年」だったので、予測や過去のデータは全然当たらず、もう少しで廃業か引退を迫られるところでした。(苦笑)

さて、この産卵行動なんですけど、運・不運はあるものの、意外と簡単に見れちゃいます。もちろん、毎日見れる訳じゃあないですよ。いろいろなファクターが合致しなければ産卵はしません。先日も馴染みのゲストがフラぁっと来て、ドンピシャで見て、撮って、喜び勇んで帰っていきました。

で、この状況って相手が魚類ですから、生態行動の観察!なぁんて、学術的な言い回しをしていますが、平たく言えば魚の「エッチ」を覗き見ている訳です。ダイビングが終わった後の会話も「やったね!?やった!!バッチリ見れたでしょ?」、「俺(あるいは私)!見ていて興奮しちゃったよぉ」、「結構エッチの時間、長かったよねぇ」とか、ダイビングをやらない人が聞いたら、通報されそうな内容を嬉しさのあまり、声高らかに語ってしまいます。しかも、老若男女問わず...。そんな時、ふと思うのです。マグワイでは無いにしろ、羽衣を松にかけて水浴びをする天女を覗き見していた...。

ここは、羽衣伝説だけでなく、由緒正しい「覗き見伝説」のある場所だったのだ。(爆)

補足トリビアです。現在「エンターテーメントよろしく!」の水族館も、初めて日本で公開された上野のそれは「魚覗き」って言っていたようです。結局、覗くと言う行為は、学術的な部分を多分に含んでいるのかも知れませんね。


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

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