八ック謎ナゾ生命体 豪海倶楽部  

夏の思い出

今まで生きてきて、何回、夏を過ごしましたか?

答えは簡単。
要は、年の数と同じはず。

しかし、その年の数と同じ回数分、夏の記憶がたどれるか?と思い返すと、とても思い出せるものではありません。それどころか、「八丈島に来たのは確か2年ぶり・・・」とおっしゃるゲストの前回の申し込み書を確認して、「もう4年経ってますよ・・・」なんていう話しが珍しくありません。「ものすごく昔、20年くらい前にレグルスに来たことがあるんです!」とおっしゃるゲスト・・・。あのぉ、20年前じゃ、まだレグルスはなかったはずですが、なんて話もありました。

まあ、一昨日の晩ご飯が思い出せなくなってきた今日この頃、仕方ないですよね。

でも、毎日の些細な出来事は覚えておくことができなくても、ひと夏にひとつの思い出くらい、思い出せるようにしておけば良かったかなぁと、ちょっと後悔。これ以上、物忘れがひどくならないうちに、今年から夏のおさらいをしておくようにしようかしら。

ちなみに今年の夏には、八丈島の人たちにとって印象深いできごとがありました。8月11日に台風9号が八丈付近を通過したのです。台風そのものは、全くたいしたことがありませんでした。低気圧が通過した時とたいして変わらず、半日くらい雨と風が強かったかな?という程度で、何か被害が出るわけでなく、平常どおりの生活をしていました。普通だったら、このまま忘れ去られてしまう出来事だったはずなのですが、通過した日が元々特別な日だったのです。

8月11日は、毎年恒例の花火大会の日でした。小さな花火大会ですが、この日の数日前から羽田ー八丈便は臨時便まで満席、東海汽船も満席です。宿もホテルも軒並み満室。そのほとんどが観光客ではなく、島外で暮らしている大学生や若い家族連れの帰省客なのです。特に、当日の11日の予約状況は溢れそうな状態だったはず。それが、この大迷惑な弱小台風のおかげで、全て欠航してしまいました。予約を変更しようとしても、今度はお盆の繁忙期で今更席が取れるはずがありません。多分、11日に帰省するはずだった人たちは、ほとんどの方が今年の夏の帰省を諦めたのではないでしょうか。

前夜祭は翌日に、花火大会は16日に延期して開催されました。

前夜祭は、少し前の日から島に来ていた人たちには、ちょっとした救いだったはず。花火大会は5日も後に延期されてしまったので、見られなくなった方も多かったでしょう。せめて前夜祭だけでも。

島の人たちのバンド演奏、フラダンス、カラオケ大会、そしてたくさんの夜店。子供達は、これが一番の楽しみです。すっかり一眼レフを持ち歩くのが面倒になってしまっているものですから、前夜祭の様子もコンデジでパチリ。夜景モードに頼らず、いろいろ設定を変えると、それなりに楽しめます。

なんだか日本じゃなくて、インドネシアやフィリピンの屋台村みたいですねぇ。

そして数日後に開催された花火大会。

ご近所のダイビングショップでビールを飲みながら、やっぱりコンデジでパチリ。

花火を見上げながら適当にパチパチとシャッターを押していたら、隣でビールを飲んでいた女性から「もしかして「みぃさん」ですか?」と声をかけられました。なんと、豪海倶楽部をご愛読してくださっているそうで。そこに載せている顔写真ならぬ似顔絵にそっくりだったので、もしや?と思われたのだそうです。同じ理由で見知らぬ方から声をかけられたのは、これで2度目。親方が描いたイラストですが・・・そんなに似てるんでしょうか・・・?

ところで、この原稿を書いている最中に台風11号が発生し、30日の夕方には八丈付近を通過する見通しとなりました。

一体、どうなることやら。今年の夏の思い出は、まだまだ終わらない〜っ。


水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島

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