ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

台風

9月、10月と最大風速50Mを超える台風が接近し、毎年の事と慣れてはいる小生でさえ家の前にある高さ15M・直径80cmはあろう大木のモクマオウが折れんばかりにブンブンしなり鳴きしているのにはさすがに震えが止まらなかった。

それもそのはず、ちょうどその時が最大瞬間風速65Mだったとは後から知ったのである。

風が少し治まり、港へ行くと船はひっくり返り、道路には40本以上の電柱がなぎ倒され家屋や車が破壊されている。生活のライフラインでる電話・電気は使えない、水もチョロチョロ程度だが出てくれるだけありがい。雨は落ちてこないものの木が撓るほどまだ風は強いが家に閉じこもっているのも限界か、皆々汗まみれ泥まみれになりながら復旧作業に黙々と取り組むのであるが冷静さを取り戻し回りを見る余裕が出来ると次々出てくる被害の大きさを直面し自然の猛威と人間の小ささを痛感する瞬間でもあった。

海の中も被害は大きい。

心配していたサンゴ群も場所によっては戦車でも通ったのか!と言わんばかりに跡形もなく真っ白いガレ場に変わっていてまさに蛻の殻なのだ。河口付近では砂が盛り上がり水路が変わり流木が多数突き刺さっている。

嬉しい事と言えば水温が2°C下がった事ぐらいだっただろうか。

来年も台風はやってくる。数や規模も大きくなるかもしれない。南の島にすむ宿命なのだが上手く付き合う事の出来ないヤツだけに招かれざれる客だとはやく判って欲しいものだ。

写真のパンダダルマハゼは小生のお気に入りである。白化現象や台風にも耐えてくれたイボハダハナヤサイサンゴの中でまた私を楽しませてくれている。


佐々木
佐々木 要

1970年4月9日生まれ
横浜市出身

ガイド会所属

自然が残る島を求めて西表島に移住。西表の魚達にどっぷりはまっている毎日を過ごしている。
ダイビングは小物、大物、地形、サンゴとマルチでとにかくゲストが喜んでくれる事が大好き。

趣味は釣り。
昨年から本格的に始めた「カツオ釣り」の仕掛けは貝を削って作ったお手製で遠出した帰りは鳥山探しに神経を集中させる。

数少ない自慢は60億円男「松坂大輔」を後輩に持つ事。

沖縄・西表島

ダイブラティーク

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