潜るコピーライターのアンダーウオーターズポエム 豪海倶楽部  

秋の夜長に。。

暑い盛りのダイビング後に、水とジュースとビールがあったら、JUN-Pは、さてどれを選ぼうかな?と迷う。喉が乾いてたまらない時、ごくごく飲み干す水はたしかに美味しい。それはきっと生命にとって絶対に必要不可欠なものだから。でも、そこに、乾いた喉を潤したいという欲求はないのかな?JUN-Pは幸運な事に水に飢えたことがないので、しかとした事は言えないのだけれど、それでもやっぱり乾いた身体に水を点滴されても気持ちは満たされないのではないのかな?と思ったりする。

姪が持っていた中一の現国に“クジラの飲み水(著・大隅清治氏)”なる物語が載っていた。JUN-Pは、その題名を見てとてもびっくりをした。そして、びっくりをした自分にハッっとした。クジラがどうやって飲み水を得ているのか?という、たぶんその物語に書いてあるはずの具体的な内容はもちろん知りたかったけれども、しばらくは題名から目が離せなかった。「クジラに飲み水?!」って思ってしまった!そんな事、考えてもいなかったからだ。JUN-Pの脳内に異変が起こった。「…要る?要るよ!要るに決まってる!そりゃそうだ、必要に決まってる!決まってるのに…。必要だろうな、という事にすら気付かなかった」と、キュンキュンする心は革命のようだった。

JUN-Pの脳内にすまうスカタン・シナプス君達は一斉に覚醒して我にかえり、横のシナプスを見て「あれ?僕は何をしているんだ?僕の相手はこの子じゃないぞ!」って別れ、本当に好きな相手を見っけて手を繋ぎなおした感じ。その新たな繋ぎ目にはキュインと流星のような電流が通り、まぶしい電光の中に前世、現世、そして来世までもの2人の愛の真実がありありと見える「あぁ、僕達はどうして今まで気づかなかったのだろう?」と。

今の今までクジラの飲み水について疑問すら持っていなかった。こんなにも長いこと生きてきて、しかもダイビングをしていて、海や海の生き物に興味を持っているはずなのに、海で何回も水が口に入って、そしたらとてもカラくて「絶対飲めねぃな」と思ったはずなのに、、情けない。けど、けど、それは嬉しい発見でもあった!世の中には新鮮な驚きがたくさんあるんだもの。偏見をすてて、もっといろんな事に目を向けないといけない。全ては素朴な疑問から始まるのだから。

ところで、クジラはどうやって水を飲んでいるのだろう?ふむふむ。なんと!

口をあーんぐり開けて舌を出し、舌先を丸めて雨水を溜めておいて、それをゴックンと飲んでいる!というJUN-Pの予想(期待)は外れ、実は体内で脂肪等を分解し水分を得ているのだそうだ。へぇ〜、すごいな。

で、その“得た水”って口の中に出てくるのかな?ちがう?まさかとは思うけど、体内でつくった物を一度口の中に出して、それから又、飲み込んでいる?とか?かな?だってそうじゃないと、喉の渇きは癒せないような気がしない?ばかばかしいかもしれないけど、どうしてもグビッと喉を通さない事には飲んだとは言わないような気がするのだ。とかブツブツ言っていたら、姪が一言「ジュンちゃん、最後まで読んだん?」とえらそうに。ガーン!よくよく読めば、クジラは体内で水をつくるので飲み水として水を飲むことはない。というような事が書いてあった。え〜?だって題名が“クジラの飲み水”って、、、。“飲み水”って、、。“飲み水”は飲まへんって事、、なん?

けど…、喉乾かへんのかな(しつこい?これが偏見?)?

思考回路が組替わったせいか、そんな事を考え出したらキリがない今日この頃、、。淡水魚達は真水に居るからパクパクしながらちょびっとは飲んでるよね?きっと。だとか。だとしたら、さしずめ実家の金魚(ピンポンパール)は飲み過ぎやな。とか。ね。

あぁ、秋の夜長は悩ましい。

JUN-P 拝 


仲
JUN-P(仲 純子)

大阪在住ファンダイバー
職業:コピーライターとか

1994年サイパンでOWのライセンスを取得。

宝物はログブック。頁を開くたび、虹のような光線がでるくらいにキラキラがつまっています。

海に潜って感じたこと、海で出会った人達からもらった想いを、自分のなりの色や言葉で表現して、みんなにも伝えたいなぁ。。。と思っていました。そんな時、友人の紹介で雄輔さんと出会い、豪海倶楽部に参加させていただくことになりました。縁というのは不思議な綾で、ウニャウニャとやっぱりどこかで繋がっているんだなぁ・・って感動しています。どの頁がたった一枚欠けても、今の私じゃないし、まだもっと見えてない糸もあるかもしれない。いままでは、ログブックの中にしまっていたこと・・少しずつだけど、みなさんと共有してゆきたいです。そして新しい頁を、一緒につくってゆけたら嬉しいです。