ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

来年への抱負=多様性

グッハッ!?もう今年最後の原稿である。

あわてて、バックナンバーを見返すと、だいぶ凹みます。特に自分を載せてしまったことは地球のコアに埋めて燃やしたい。。。

いったい僕は何を伝えたいのか? ゆうすけさんの『何でも〜いいよ〜』って言葉に甘えすぎである(すみません)、絵にすることばかりを考えたチャラさ(それも甚だ不十分だが)の裏にうすっぺらい水中ガイドの力量が透かしてみえてる。。。(涙)

でも反省はこのくらいにさせて下さい!(あっさり?)

前進はしなきゃいけないので・・・来年はさらに頑張ります。

なんとキーワードは生物の多様性!随分大そうなことを抜かしますが、先日ココで行われた海洋調査に参加して、いままで以上に育まれてる命の種類やその数に感動しました。そして多い種類・少ない種類に関係なく、さらに愛しい気持ちが持てたからです。なのでどちらかというと一般的に脚光の少ないものを中心に紹介できればな〜なんて思ってますので、どうぞ宜しくお願いします。

なので、さっそく今回は『ヒメダツ』!!少し遠巻きの写真なのは、近づく勇気がなくて・・・

じゃなくて、寄れないんですよね〜こいつら!!

さてさて、潮流の状態を知ることは案内する上でとても重要なことは周知の事実ですが、その予測を干満のみに頼るのは非常に危険なことである。

特に外洋での予測は裏切られ易く、ポイントが近づいたら船上から水面越しに実際の流れの状況を確認しなければおちおち入って下さいとは言えない。ただ、この作業は非常に難しく見慣れるには時間がかかる。激流ならまだしも、弱いときや風向きと同じ時などは見分けが付きづらい・・・

だからいろいろなシチュエーションを経験し蓄積しないと信憑性は築けない!!そしてそれらを組み併せ、しだいに確固たる潮流予測が成立してくのだが、その一つに彼らの存在がある。

というのも必ずといって潮あたりの良い場所でその方向を向いて水面付近にいる彼らは大きな目印で、船を近づけると飛んで逃げる様が確認できた際には選択肢が大きく狭まる。もちろんその方向などは鵜呑みにできるわけではないが唯一水面を越えて示唆してくれる友である気がして僕の中では割と大きな指標になってます。

少し希薄な感じがありますが、今まさに丁度シーズンですので・・・

ココ久米島ではダイビング中より水面での捕食シーンに出くわす確立の方が高く、しばしばスキンダイビングで紹介します。

実は彼らも潮流予測の一指標にしてます(さっき唯一とかいったような?)背びれだけですが、水面を越えて我々に存在をアピールしてます。ヒメダツなどにくらべると明らかに信憑性は薄いですが、個体数が潮流の具合と比例する感があり・・・たくさんいると良い潮がある証拠です。まあそりゃ〜そうで、やはり餌が多けりゃ来るちゅうことですが、こんなざっくり予測が、実は立派な情報なのです。

こういうものを蓄積し組み合わすのが面白く潮流予測には堅実であるのです。もちろんそれ以外の細かな動きの理由に推測を立てたりすることもありますが、あまりにも細かくなりすぎると深読みに繋がるので注意は必要なのでした。。。

ながながとこんなことを書くと潮を見にいってるような感がしてきましたが、そうではありません!!裏返せば、ほらっ!?魚の居所予測につながるわけですから〜!!って今年も良く外したな〜(やっぱり年末は反省なのでした)

皆さん、ゆうすけさん、ライターの皆さん!どうぞ良いお年を!
そして来年も宜しくお願い致します。


堅田
堅田 純平
(カタタ ジュンペイ)

1976年10月16日生まれ
高知県須崎市出身

海山県に生まれながら、クラゲが嫌いで故郷を出るまで海と向き合ったことがなく上京先のコンクリートジャングルの中で、不順な動機から最初のひと雫に出会う。しかし、純粋に海に秘められた様々の可能性を手にしたくなり、覚悟を背負って26歳で久米島へ、ガイド業へ、苗字の印象はあまりにも堅いが、どんな海にも、そして人にも柔軟に接し、海を背景とした生命体のlocus&miracleを(辞書を引いて背伸びしてます)やさしく伝えていきたい願う。

沖縄・久米島

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