ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

進化

夏の暑い日にいつもと変わらずガイドしておりました。

カエルアンコウの幼魚が見たいと、リクエストがあったので、見に行きました。幼魚のうちは、生息範囲は狭いので、そこに行けば大体居ます。その日も、その辺に行ってみたら、黄色い子がボテッと居ました。

ゲストさんに向け、スレートに

「居ましたよ。どうぞ〜〜じっくりと!」

と、書いたはいいが、カエルアンコウを見直すと、何だかいつもと動きが違う。

パッと見、死んでるようなんです・・・・
よーく見直しても、目はうつろ・・・
身体は波に任せ、左右にユラユラと・・・・
ゲエ!死んでるの!!????

と、僕らと同じように近くには、サビハゼも寄ってきて見ています。
サビハゼは、しめしめ・・・ご馳走か。。。と、更に近くに寄りました。

その瞬間、カエルアンコウの目がキリッ!としたと思ったら、バクッ!とサビハゼに襲い掛かりました。サビハゼも突然の出来事にビックリしながらも、とりあえず逃げましたが、その後も、カエルアンコウは、また死んだフリを開始。

ホホッ〜〜。
そういうことか!

よしゃーいいのに、またサビハゼが近づく・・・

今度こそはと、カエルアンコウは先程より大きな口をあけてかぶりつきました。捕獲は、失敗に終わりましたが、まさに死んだフリ作戦!

カエルアンコウでよく知られているのは、エスカを微生物に見立て、相手を捕食するのですが、最近、見破られて不発なのでしょうかね??

魚なりに新しい漁の仕方を考えているようで、
見ていてとても楽しくなりました。

写真は、死んだフリ作戦を使ったどうかはわかりませんが、
捕食してまん丸になっているカエルアンコウのお子ちゃまです。


八木
八木 克憲

1970年3月生まれ
川奈在住
ガイド会在籍

むか〜し昔のことじゃった。岐阜の山奥に一人の若者がおったとさ。小さい頃は山や川で朝から晩まで駆けずりまわりよった。その若者は、都会さあこがれ名古屋へ出稼ぎに行き公務員になったとさ。何不自由なく暮らしていた中、どこで頭を打ったのか?若気の至りというものか?公務員をきっぱり辞めダイビングの世界さ飛び込んじまった。サイパンに渡りMOCダイブセンターヒロの元、丁稚奉公をしたとさ。帰国後、縁あって川奈という海に出会い、腰を据え一生そこで潜り続けるのじゃそうだ。自然と戯れるのがそれはそれは楽しいのだそうじゃ。あ〜めでたしめでたし!

伊豆半島・川奈
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