ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

食欲の・・・

人間界では、多種の美味しい食べ物が出揃う秋を食欲の秋と呼ぶ。
こと、川奈の海中界では、食欲の春と呼ぶようだ。

冬に産れてきた子たちが、春になり団体生活をしながら
微生物を食し、大きくなる時期です。
大きくなればなるほど、もっと大きな魚からしてみたら、
絶好の餌になるのです・・・。
もっとも狙われ安いのは、サビハゼとチャガラの幼魚たち。
群れを成して浮遊しているその子らを・・・
砂にもぐり、エソたちが。
海藻に潜み、アナハゼたちが。
そして、一番の大食いのミノカサゴが狙っているのである。

春のミノカサゴはアオリイカの産卵床の周りがお気に入り。
相当の数食べるのか、顔を真っ赤にして、ぼてっとした
お腹で砂地に這いつくばる。
ダイバーが近づいても逃げるそぶりもしないのは、
相当ご満悦の様子だ。

百獣の王ライオンの食べっぷりも凄いけど、
英名でライオンフィシュといわれているミノカサゴも
海中の王ライオンなのかもしれない・・・。

そんな、ミノカサゴの今日の狙いは・・・・
なんと、捕食スピードNo1のカエルアンコウ!
相手もかなりの大食漢!しかもでかい相手なので、
3匹がかりときたもんだ!(笑)

この対戦・・・
結果は、しばしの睨み合いの末、お互いに「よそう・・・」
と、それぞれの新たな獲物を探しに旅に出ました。


八木
八木 克憲

1970年3月生まれ
川奈在住
ガイド会在籍

むか〜し昔のことじゃった。岐阜の山奥に一人の若者がおったとさ。小さい頃は山や川で朝から晩まで駆けずりまわりよった。その若者は、都会さあこがれ名古屋へ出稼ぎに行き公務員になったとさ。何不自由なく暮らしていた中、どこで頭を打ったのか?若気の至りというものか?公務員をきっぱり辞めダイビングの世界さ飛び込んじまった。サイパンに渡りMOCダイブセンターヒロの元、丁稚奉公をしたとさ。帰国後、縁あって川奈という海に出会い、腰を据え一生そこで潜り続けるのじゃそうだ。自然と戯れるのがそれはそれは楽しいのだそうじゃ。あ〜めでたしめでたし!

伊豆半島・川奈
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