ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第十話 3度目のカリブ(中後編)

すっかりおバカな話しに華が咲き横道に逸れっ放しで、海の事を書くのを忘れていました。

何故、あなたはそんなにもカリブに固執するのですか?と聞かれることがあります。確かに、結果論ではカリブに傾倒していますが、固執しているのはカリブと言うエリアではなく「固有種」というターゲットなのであります。

そう言う意味では、レッドシーも好きだし、インド洋も良いと思います。極限まで突き詰めれば、ロードホウ島やセントポールズロック、既に足を運んだクック諸島は、そこにしかいないピンポイントの魚が存在していて、まさにマニア垂涎の場所といったとこでしょう。

カリブ海は、中米と言う立地と大西洋の影響をモロに受けている、固有種をつかさどる場所として素晴らしい環境と言えます。ボネールの前の行ったプエルトリコでは、アトランティックスペードフィッシュに出逢えることができました。コズメルでは、ブラックキャップバスレットやスプレンテッドトードフィッシュ、スポッテッドドラムの幼魚に逢えることができました。

僕にとって、固有種との遭遇は、その海の特性を知る上で重要なことであり、また対峙した時間は、いわば至福の時なのです。

今回、印象に残ったのは、初めてターポンを見た事とイエローヘッドジョーフィッシュが長い時間穴から出ていることを認識し、あるフォトコンで受賞したフェアリーバスレットの写真が撮れたことでした。もちろん、他にも沢山の素晴らしい光景を目にしているけど、固有種との対話と限定すれば、この3種の魚がリフレインしてきます。

そして、その魚たちの背景となるフィールドがカリブ海であり、かの地に誘われる大きな理由となっているのでした。


イエローヘッドジョーフィッシュ

フェアリーバスレット

鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

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