ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第十五話 マックダイブ

最短で訪れることのできる秘境!パプアニューギニア(以下PNG)へ。

1975年に独立したこの国は、ニューギニア島をインドネシアと二分する。平地が少なく、開発の遅れているインドネシアサイドとは一変し、古くから貿易港として栄えるポートモレスビー(PNGの首都)は、シドニー、メルボルンを除く南半球の都市の中では、最も多い人口を誇る!っとは言っても、たったの20万人というのだから驚きだ。雑誌の取材で訪れたので、歴史についてもいろいろと調べてみた。最近の話しで言えば、暴動で日本人が巻き込まれた事や、かなり大きな地震が起きて、壊滅的なダメージを受けた事が記憶に新しい。その前になると「独立」と第二次大戦のラバウルの話に飛んでしまう。今でも、慰霊に訪れる日本人の家族は多いと聞く。なんか、いつもと違って神妙な出だしですけど、こんな出始めだと、かなり今回の話は、長くなりそうになるんかな?と思われるので、そろそろ本題に。

今回訪れたロロアタ島は、空港からの所要時間が、何と!たったの30分。海の中は、ボミーと呼ばれる根の上に、人口と反比例するほど過密な魚群が湧きあがっている。ボロカサゴやピグミーシーホースなどの生物もかなりの確率で見られ、底知れない実力を秘めていることを物語る。しかし、このページはマッドダイバーが集うところ、マッディな場所を紹介していこう!(勝手に集わせるな〜!)ロロアタの隣に「ライオンアイランド」と呼ばれる無人島がある。そこには3つに分けたポイントが存在し、特にマックダイブと呼ばれるポイントの水深20mを超えた辺りから、私達の喜びがスタートするのだ。

ハゼに観点をおいて説明すると、サンゴ域では、サンゴの中にダルマやコバンハゼが集い、ガレ場からバラス域ではギンガ、マスイダテハゼっぽい幼魚、ダテハゼ各種、徐々に砂が細かくなりレイド、オニ、ネジリンボウ、ハチマキ、砂泥域で一旦少なくなり、泥は水深に従いフカフカ度を増していく。ニュウドウ、シマオリ、カスリ、ヤツシSP.、ハゴロモハゼSP.、そしてお待ちかねのリボンゴビーが登場する。水深30mをゲージが示す辺りでは、集団疎開してきたようにリボンゴビーが群れている。まだまだ、いろいろと出てきそうな予感のする「マックダイブ」は、マッドダイバーズで徒党を組んで、攻めてみたいポイントの一つに数えられる。バンドフィッシュの新種でも捜しちゃいましょうか?(笑)

画像は、ロロアタを有名にしたレイシースコーピオンフィッシュと表題のマックダイブと呼ばれるポイントで見られたヒメオニハゼです。

☆☆☆& (^-^)(^-^)(^-^)


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

ダイバーズ・プロ
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Tel:0543-34-0988

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