ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第十三話 天国に一番近いマッド

意外続きで、お次は“ニューヘブリデス”。

ヌーベルカレドニの方がフランスっぽいって? 日本では、何でも直に略すから“ニューカレ”って言ってますねぇ? 新しい彼氏が出来たら行く場所? このギャグ、Mr.SAKANAサンも使ってましたね?(笑)

イメージ的には“天国に一番近い島”と呼ばれ(映画を撮影したからなんだけどね〜?)、解釈を間違えると“乳母捨て島?”なぁんて皮肉を並べる人もいますが、メインのヌーメアは、南太平洋の楽園の雰囲気のある町並みです。自然で言えば、北部やイルデパンが良いと聞きますが、水たまりに潜っても楽しい年頃の多感な私は、ヌーメア周辺海域で十分楽しめました。特に、生物が豊富なマッド系のテパバやイロカナール、沈船なんかは興奮しました(笑)。

外洋で、マンタやコンスピキュアシャス、ペインテッドアンティスなどを相手に奮闘するのも一興ですが、僕的にはノンビリ&マッタリ底層ハイズリ回りダイブが性に合ってます。出来れば、港の中も潜りたいくらいでした(笑)。だって、ボートでの器材の上げ下ろしの際に目につく、マンダリンやキイロサンゴハゼ、バラクーダの幼魚を見たら・・・。

視界が悪い場所は、生物にとっても“天国に一番近い”場所(カバーンじゃないよぉ)なんでしょう。神経衰弱にも似たスリルを味わいながら、予測を怠らずに、次々と生物を見つけ出す快感は、至福の喜び! 1種だけでもラッキー!なのに、知らない面々が視界に飛込んでくる。得体の知れない生物は、初対面なので性格が分からない。だから、余計にワクワクする。この距離でもイケるのか? はたまた、このアプローチの仕方は? などと想像しながら、ダイビングを全身全霊で楽しむ。この時は、東伊豆の雄!益田会が誇る渡辺さんと敬宇さんのお供だったので、不明生物に関しては、非常に楽でした。2人とも、歩く生物図鑑ですから・・・。外洋の大物スポットへのリクエストの多いヌーメアの新名所になるかなぁ?

ドロ系のポイントは・・・。ヌーメアならば、中3日の合計5日間で楽しめます。アフターダイブも楽しいよ〜。情緒溢れるビーチを散歩し、その後はフレンチに舌鼓を打ち、カジノでバクチもうつ!・・・みたいな?ここには、日本の熱帯魚屋にも見劣りするようなアクアリウムがある(大笑)んですけど、侮るなかれ「世界で唯一」蛍光サンゴの常設展があるんです。ノーチラスも同じ場所に展示されています。一見の価値はあります。

☆☆& (^-^)(^-^)(^-^)(^-^)


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

ダイバーズ・プロ
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Tel:0543-34-0988

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