ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第二話

私が住んでいる三保半島には、夏になると海水浴で賑わう三保真崎海岸がある。その海の代表的生物は、アカタチの仲間になるでしょうか? この魚を定点観察する事で、三保の真崎海岸が、急速に注目されたと言っても過言ではありません。その後、トガリモエビ属なんて言う額角の長いエビでも盛り上がりました。

最近は、マダコ属の1種が話題になりました。けど、付き合いの長さと愛着の面から考えて、やっぱり三保のスーパーモデルはアカタチだろうな〜?大瀬や土肥、川奈でも観察例があるけど、このコラムは自分のホームを自慢する?パートだから、あえて声を大にして言うと“2属4種が見られるのは世界広しとは言え、三保だけ!”です(笑)だから何だ?それがどうした?と開き直られると困ってしまいますが、唯一無比は凄い事だと自負しております。変わった魚だけで無く、スタッフも変わっていると言われます(苦笑)。

朱に交われば赤くなると言いますが、必然的に訪れるゲストも変わっていたり、変わってきたりしています。気が付いていない人、自覚症状のない人、あなたですよ!あなた!首を横に振ってもダメです。既に手後れです(笑)。

冗談はさておき、まさかドロ潜りフリークがこんなにも多いのか?と同類哀れみの令を施行してしまいたくなるほど、かなりこのギャンブルダイブにハマっているダイバーは多い。透視度1m程度の視界不良ですら、エキジット後に嬉々としている姿を見ると、単に視覚からの情報だけで、ダイビングをしているんじゃないんだな?と思ったりもする。確かに、水は濁っていても、心の目を濁らさなければ、どんな環境でも喜びを享受できるのだと感じる。逆に、心の目が濁っていたり、曇っていたりしては、どんなに透通った水中に身を置いても、心の底から喜べないと思う。ピュアに感じれるか否かは、この違いでも見分けられますね?な〜んて、これを免罪符に、視界不良をものともしないダイバーが増えてくれるとイイんだけどな〜?確かに、視界不良の状態は、透視度の良い状態に比べて、リスクが少ないとは言えません。しかし、そのリスクを受け入れられる、あるいは踏み越えてでも、見たい!撮りたい生物がいるのなら、そのハードルは限り無く低くなるハズです。

生物が好きだと言う人は、是非トライしてみてね。こんな事ばっかり言っているので、三保が凄く透明度の悪いオタクの海だと思われてしまいますが、初心者でもじゅうぶんに楽しめる海だと思っています。あまりにも魚に近寄れるので「ここの魚はスレていないな〜」と感じることでしょう。泥の環境は面白いよ〜。


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

ダイバーズ・プロ
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