八ック謎ナゾ生命体 豪海倶楽部  

ヤモちゃん

先月、私は「虫」が嫌いなんだという話を書きましたが、爬虫類は大好きです。どうして「虫」が嫌いなのか自分でも理由がわからないのと同じくらい、どうして爬虫類はOKなのか、自分でもよくわかりません。ついでに言うと、両生類も好きみたい。ただ、飼育してみたいとか、珍しい種の写真を撮りたいなどと思ったことはないので、マニアというわけではありません。

子供の時には、トカゲを追いかけて遊んでいましたし、ヘビの脱皮殻を見つけて大喜びしていました。それがいつの間にか目にすることが無くなって、会社に勤めていた頃にはペットショップやテレビ以外で爬虫類を見た記憶がありません。

ここまでのところで、先読みできる方は、「で、八丈島行ったら爬虫類がいっぱいいたって言うんだろうな」と思われるかも知れません。ところが、そうでもないんです。日本でも何番目かに降水量の多い島で、年がら年中ジトジト・ジメジメ。今の時期、ちょっとでも手を抜くと庭はジャングルと化し、シダが生い茂り、光るキノコが裏庭でも見られるような島。そこで、多種多様なヘビやトカゲがうじゃうじゃ見られても、ちっとも不思議じゃないのに。個体数はそれなりに見られるのですが、種数が少ないのです。

私の生活範囲内で、一番多く見る機会が多いのはヤモリです。暖かくなってくると、壁や天井にペタペタと張り付いているのが見られます。私の嫌いな虫を食べてくれる、大切な生活のパートナーたち。数は多いのですが、八丈では「ミナミヤモリ」しか見られません。小笠原や奄美大島、八重山諸島などの離島では固有種を含む数種が見られるのに、八丈では1種類だけ。しかも固有種ではありません。

私が飼っている猫が、一時このヤモリを気に入ってしまい、見つける度に片っ端から尻尾を切らせていました。そのうち血だらけになったヤモリ本体をくわえて部屋に持って帰るようになり、その頃には生きたヤモリを1匹も見かけなくなった時期がありました。今ではもう飽きてしまったらしく、追いかけなくなったので、また増えてきています。

ヤモちゃん、近くで見ると、本当に可愛い。

まるでSF映画に出てくるキャラクターのようですね。

餌となる虫がいっぱい周りにいるのに爆発的に増えたりしないのは、猫以外にも天敵が多いからなのでしょう。たまに、張り付いている天井や壁からぺちゃっと下に落ちてしまう、間抜けなところもあります。


水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島

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