期間限定 スペシャルトーク 豪海倶楽部  

エビ・カニインサイドストーリーから続く海の事色々! 第6回

冬のシーズン、久米島に現れるハンマーヘッドシャーク。彼らのシーズンになると身体が熱に冒されたように熱い日々が続き、僕等にとっては寒いこの季節でも、トンバラポイントを潜る時だけは寒さを感じない・・・・・、た・だ・し、減圧中はやっぱり寒い(泣)。

水深20m〜30mの間を保ちながら沖に彼らを探しに行く時間は期待感に膨らんだ緊張感一杯で、冬の海の色であるいつもよりほんの少し透明度の悪い東シナ海特有の緑を含んだ海中から、何時彼らが姿を現すのか、油断なく探索する。ガイドをしていないプライベートダイブや、タイミングが悪く探せないときはかなり沖に出る事もあり、そんな時、彼に出会うのです。

ハンマーヘッドかと思い近づくと、現れ始めるハンマーとは違う体の模様。鮫独特の醒めたような眼を持ちながらも圧倒的凶暴そうな顔を認識します。和名のイタチザメより英名のタイガーシャークの方がやはり納得してしまう自分自身。不覚の出会いに、胸躍る・・・・訳はないが、「今回こそはドアップで撮ってやる!!」と言う度胸試しに近いような別の使命感が僕を突き動かす!!

でも、ある一定の距離に踏み込めば、彼はその一定の距離を保とうと僕から離れていきます。何度か繰り返すが、なかなか寄れず、残圧を考え諦めて帰路につく。ふと気になって後ろを振り返ると写真を撮るのには遠いがはっきり見え、ずっとストーカーのように付きまとうがごときついて来る彼の姿。初めのうちは、離れたと思っていた存在の急な出現に驚かされましたが、今では恒例のように後ろを付いて来る彼を探して、更にドアップを狙っている!!

・・・・・・バカかもしれない(泣)!?でも、止められないのです。


川本
川本 剛志

1965年4月3日生まれ
福岡県出身

久米島でダイビングサービスを営むかたわら、ライフワークである、冬に訪れるザトウクジラや各種の魚類、サンゴ、ウミウシ、甲殻類の生態を写真に収め続けている。多数の図鑑雑誌に写真を提供し、エビ・カニガイドブック2-沖縄・久米島の海から-等の著作を持つ。

沖縄・久米島

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BY 編集部