期間限定 スペシャルトーク 豪海倶楽部  

エビ・カニインサイドストーリーから続く海の事色々! 第3回

皆さん、こんにちは。少しずつ水温が下がり、私事ですが、「やっぱ、この冬はいよいよドライかな!?」という季節的定期的悩み事に思い悩むシーズンに近づいてきました。

が、しかし〜、久米島では、ここ一ヶ月前ほどから、マンタのシーズン到来となっています。ダイビング中に、ダイビングポイントでも、もちろん遭遇するのですが、港からポイントへのボート移動中に水面で搾餌行動(プランクトンを捕食している)をしているマンタを見つけスキンダイビングで観察するのがエスティバンでの毎回の通例となっております。個体差によって、寄り辛いマンタもいますが、水面近くで口を開けプランクトンを捕食する様は圧巻で、ついついゲストの事もそっちのけでニコノスのシャッターを人間モータードライブのように回す毎日です(笑)。ゲストもゲストで毎回続くともう飽きるらしく、「おッ!今回は8枚ぃ〜、入る入る!!」とか「えぇ〜、今回は2枚か〜!?なら、いいや〜!?」なんて声も聴こえ、人間の贅沢慣れを目の当たりにする事もしばしばです(泣)。

しかし、このマンタ!!水面近くを泳いでいると言っても、いつも搾餌行動な訳ではないのです。冬から春先に多くなるのですが、実は、行動をよく見ていると求愛行動の時もあるのです。マンタの求愛行動とは、先頭を雌が猛スピードでぐんぐん泳ぎ、時には水中でぐるぐると回転し、それを何枚かの雄がしつこく後を追い、最終的に雌がその気になった時に最後までついて来てた雄に交尾の権利を与えると言う恐ろしく解りやすい雌主導の馬ニンジンな方法で体力の強さ、遺伝子の強さ、要は強い雄を見極める為の儀式なのです。以前、研究者と話している時に聞いた話ですが、性悪な・・・・じゃなかった、凄い雌は搾餌行動時と睡眠中は別ですが、2週間ぐらいひっぱり回すらしいです。もちろん雄の入れ替わりはあるのですが、ヤリたい盛りとはいえ、それについて行く雄も雄で、魚事とはとても思えなく、「あんまり悪い雌に引っ掛かるんじゃねえぞ〜!!」っと、ついつい水中で叫んでしまいます。でも、生物の営みとは、かくも劇的で解り易く、生物の種類がかわり儀式が違えども、いつも僕を感動させてくれるのです。


川本
川本 剛志

1965年4月3日生まれ
福岡県出身

久米島でダイビングサービスを営むかたわら、ライフワークである、冬に訪れるザトウクジラや各種の魚類、サンゴ、ウミウシ、甲殻類の生態を写真に収め続けている。多数の図鑑雑誌に写真を提供し、エビ・カニガイドブック2-沖縄・久米島の海から-等の著作を持つ。

沖縄・久米島

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BY 編集部