言わずと知れた人気種「ボロカサゴ」である。この一ヶ月間継続して観察されている個体で、オレとしても大変重宝している個体であるが・・・、しかしまぁ、如何に風貌がそうだからとは言え“ボロ”とはちょっと可哀相な気がする。何故なら“ボロっぽく”見える部分は皮弁で出来ており、実際のところは“ボロ”を装っているだけなのだから。つまり「意図的ボロ」な訳で、実は結構ファッショナブルなヤツなのだ。

さて、コイツ、面白みがあるのは見た目だけかと言うと動きもかなりファンキーで、カックンカックンと前後に揺りかごの如く揺れながら移動してゆく姿はさながら「ゼンマイ仕掛のオモチャ」の如く。しかしながら体長約400ミリとかなりのサイズがあるので、その様は「オモチャ」と言うよりも「大型ロボット」と言った雰囲気すら醸し出しており、アニメ作品などに登場する大型メカの動作音をアフレコしてやると、非常に臨場感溢れる動画になること間違いない。

そこでオレは、彼らのことをこう呼ぶ事にした。

「ロボ・カサゴ」

そして撮影しながらこう心の中で叫ぶのだ！

「動けっ、ロボ！」
「待てっ、ロボ！」
「飛べっ、ロボ！」

と・・・。

「ジャイアント・ロボ」の如く、いつの日かオレの命令に彼らが答えてくれる事を祈りつつ・・・、そして今日も命令を下す。

「行けっ、ロボ！」
「マッ！」

ところで、こんなこと考えながら海と付き合ってるのってオレだけ・・・？

ということでまた来月。