ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ | 豪海倶楽部 |
ヘビギンポ偏愛(33) ヘビギンポが今ひとつ人気が出ない原因のひとつはどれも良く似ていて、見分けがつかない事が最大の原因だ。 仮によく似た2種がいて、その違いが「第一背ビレの棘数が違う」とか、「側線上の鱗の数が違う」などと言っている段階では、メジャーにはなり得ないし、それどころか「何だか知らないけど違って見える」とか「顔が違う」などと主観的かつ非科学的な説明では、もはや誰も興味を持たないだろう。(笑) それは分かっているんだけど、いや、マジで「顔が違う」んです。。。(^^;) 【ニセヘビギンポ】 前にコクテンニセヘビギンポという種類を紹介した。(⇒豪海倶楽部 - 海辺のエッセイ - 鹿児島県・屋久島から) 「じゃーニセヘビギンポってどんなヘビ?」 当然、誰もがそう思うのだろうが、残念ながらどんなヘビギンポなのか僕にもよく分からない。。。 生時の状態がよく分からないのだ。 とりあえず参考になる写真として、「魚類写真資料データベース」の”ニセヘビギンポ”検索結果や「FISH BASE」の標本写真がweb上にあるけど、ますます分からなくなる。。。(-o-; コクテンニセヘビギンポとの違いがよく分からないのだ。 そっくり! ひとまず、これの事ではないだろうか。。。?と自分なりに思ったのが、このヘビギンポだ。 これが「ニセヘビギンポ」なのか分からないが、よく観察される「コクテンニセヘビギンポ」とは顔が違って見えるのだ。 ニセヘビギンポ? この手のヘビギンポはオーバーハングや岩穴の壁面などの暗がりにいるので観察も困難なのだが、見つけるたびにじっくり観察するようにしていたら、何となくだが、2種類に識別できるようになってきた。 その違いを説明するのはかなり困難なのだが、まず第一に顔が違う。(笑) コクテンニセヘビギンポに比べて吻部が尖っていて、全体的にもスマートというか長細い印象を受ける。 「日本産魚類検索」を開くと、このニセヘビギンポとコクテンニセヘビギンポは眼上にある皮弁の形体で見分けるらしい。 「眼上にある皮弁がヘラ状ならニセヘビ、ギザギザならコクテン」なのだが、上のヘビギンポのこの部分を拡大してみると。。。 こいつはやっぱりヘラ状だった。 眼上にある皮弁はヘラ状 さらに尻ビレが透明で裾が白く縁取られている事や体中にオレンジ色の斑点が散っている事などもコクテンニセヘビギンポにはない特徴だ。 ニセヘビギンポは基本的に少ないようで、めったに見られないのだが、こうした吻部が尖っている子を数回見かけた。 下の写真の子はかなり若いのだが、これもニセヘビギンポかな。。。 ニセヘビギンポ? |
原崎 森(しげる) 1970年8月26日生まれ 山梨県出身 八丈島から屋久島へ。。。 巨木と苔の深〜い森を抱える島で、あえて海に潜る。 鹿児島県・屋久島 屋久島ダイビングサービス 「森と海」 〒891-4205 鹿児島県熊毛郡屋久島町 宮之浦1559-1 Tel&Fax:0997-49-1260 http://mori-umi.net/ info@mori-umi.net HARAZAKI.NET http://harazaki.net/ |