ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

ヘビギンポ偏愛(16)

[あらら。。。ヤバイ。。。(-_-;)]

今回で16種目のヘビギンポとなるのだが、ここまでくるとまだ自分自身の調査&確認が終わっていない不確実な種類ばかりが沢山残ってしまい、ここで紹介するのもちょっと躊躇してしまう。。。ある程度確信している種類でも、できれば通常時の体色と合わせて婚姻色も載せたいと思ってしまうので、なおさら、その種類も限定されてしまう。

つまり「いつか婚姻色が撮れてから紹介しよう!」そう思っていた種類ばかりがとうとう溜まってしまい、未だにその婚姻色は撮れていなかったりするのだ。。。

婚姻色撮影というのもなかなか難しい。
あっという間にその種類の繁殖期は終わってしまい、仮にその時期に撮れなかったりすると、次のチャンスは1年後となってしまう。

仕方がない。。。まだ不確定な種類だが、これを出す時が来たか。。。
( -_-)フッ
一応、婚姻色は撮っているし!

【黒ヘビ(ヘビギンポ属の一種4)】

ヘビギンポに興味を持ち始めた頃、神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能先生が、「婚姻色が真っ黒いヘビギンポがいるみたいなんだけど、八丈島にはいないかな?」と聞かれた。かなり気合を入れて探したのだが、結局八丈島では見つかる事なく終わった。。。

ところが屋久島に来てスグに見つかった!


婚姻色のオス

周辺には普通のヘビギンポが沢山いるのだが、1匹だけ何やら真っ黒い婚姻色でメスに求愛していた。通常、普通のヘビギンポの婚姻色は黒く、尾柄部に2本の白いバンドが入っている。この2本の白いバンドが入っていないものだから、目立つ!目立つ!

ところが、産卵中のメスを見るとこれが普通のヘビギンポと瓜二つ!
見分けがつかない。。。(-_-;)


産卵中のメス

しかも、実際に普通のヘビギンポのメスにまで求愛しちゃったりしてるし。。。これって、もしかして普通のヘビギンポの色彩変異??
ところが婚姻色の褪めたオスを見てしまうと、やっぱり別種かなぁ〜と思ってしまう。
真っ白になってしまうのだ。


婚姻色が褪めたオス

このヘビギンポは今のところ、屋久島ではこの1ペアのみの観察記録があるだけで、その後は一切見ていない。

未だに謎のヘビギンポだ。

ヘビギンポのデータベース「ヘビベース!」 - Triple-Fins Photo DataBase


原崎
原崎 森(しげる)

1970年8月26日生まれ
山梨県出身

八丈島から屋久島へ。。。
巨木と苔の深〜い森を抱える島で、あえて海に潜る。

鹿児島県・屋久島

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