失敗編というお題目で書くということになっていたのだが、本部長期ロケにきている私は、失敗編むきの写真をパソコンに入れ忘れてきた。そんなわけで大変困っている。

けっして、プロだから失敗がないとか、謙虚に生きてきた私は、思っていても口にはださない。

写真の場合は、都合のいいことに、下手な写真を人に見せないで、
成功のみを見せれば、写真のうまい人と世間の人は誤解してくれる。
これはプロとして生きるのに、必須のテクニックであり、
けっしてあくどいわけではないし、世間をなめているわけではないので、
私の人間性を誤解しないでほしい。


アイスクリーム屋のおっさん。1ドル。(Kiss Digital)
なんか都会的なおっさんだな〜と話を聞いてみると、どこそこに留学していたらしい。
インテリ同士、アカデミックなソフトクリームの話が盛り上がったのである。

そもそも、ペリュリューをロケ地に選んだこと自体が今回の失敗なのであった。
その前数ヶ月、図鑑の仕事とか連載だとか、その他もろもろの東京仕事に追われ、
リッチな腹まわりと、タバコの吸いすぎ状態のまま
ま〜いいか〜と旅だった私の状態は、最悪、そのもてる実力の10%ほどの状態であった。

けして、お客さんが無事ロウニンアジの群れを楽しんだのに、プロの私がアップカレントにつかまって、脱落した言い訳ではない。


ロウニンアジ(RS 13mm f4)
ストロボがなんらかの問題のせいで、飛ばなかったのではなく自然光でロウニンアジを、狙ったものである。誤解なきよう。

店には、愛、絆、技と張り紙がしてある。愛と絆でめんどうみてくれるのはうれしいが、技が問題だ。絶対に世界最高のロウニンアジの群れを見せると、心に堅く誓うアキノがいるにちがいない。他のメンバーも、みんなプロだから、流れが強いからといって、許してくれるはずがない。いやがうえにも危機感が・・・

明るくて、流れがなくて、ロウニンアジが浅い時にガイドしてなんて甘い注文が、アキノとどんな時も気にせずロウニンアジの見たいと燃える他のメンバーに通用するはずがない。いつも正しいことが通るとは限らないのが世の常である。

そういうわけで、はやりのビリーズブートキャンプを買う必要もなくペリュリューの海で泳がされたのである。幼魚図鑑の撮影ばかりで水中で泳ぐことを忘れていた私は、失敗だらけの撮影ツアーとなったのであった。(第3弾に続く)

イレズミフエダイの群れる、イエローウォールでは、こんなブダイ探してました。


アカブダイのメス(キャノン 5D 100マクロ)
本当はアカブダイのオスをさがしてたんですけど・・・


ハナダイ(キャノン 5D 100マクロ)
アンティアス2とかいうポイントで発見。
スワ!これはもしかしたら小笠原で記録された、ソメワケミナミハナダイでは!と思った。
瀬能いわく、なんとかアンティアスですけど(冷たい)。

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(ゆうすけ=水中写真家