皆さんこんにちは、梅雨まだ明けぬ7月末にこの原稿を書いていますが、この8月号が発行される頃には目出度く梅雨明け宣言が出ていることでしょう。出てなかったらヤバイぞ。

さてこの夏から秋にかけて、伊豆半島東海岸を縦断する伊豆急行線にマリントレインが運行します。この電車は私達ダイバーが伊豆半島内の水中で撮影した写真を車両内に飾るというもので、8月1日から11月30日まで伊東（または熱海）から下田まで走ります。先頃その写真募集があり、例によってヤドカリの写真を何点か応募したところ2点が選ばれました。今回は車両の運行開始に合わせてご紹介します。車内の展示にも簡単な説明を付けてありますが、より詳しく書きますので見つけたときは「これは○○で△△が××なんだよ〜」ってお友達に解説して自慢しちゃいましょう。でも全部で77点もあるので捜すのがタイヘンかも。

ニシキカンザシヤドカリ：
貝殻を背負わずサンゴなどに空いた穴（カンザシゴカイ類の空の棲管）の中に住む種類で、普通のヤドカリのように腹部は曲がっておらず真っ直ぐになっています。別名「地球を背負っているヤドカリ」とも呼ばれています。標本が採取されていない為正式な記録にはなりませんが、伊豆半島ではこちらの知る限り他に観察情報は聞いた事がありません。

フチドリワモンヤドカリ：
私も共著者の一人として参加している「伊豆海洋公園産浅海性ヤドカリ類」という論文の中で、新しく和名が付けられたばかりの種類です。そしてWEB上での新和名の公表はこの「豪海倶楽部」が初めてのこととなるでしょう。名前の「フチドリ」は鉗脚や歩脚にある縞々模様がよーく見ると鮮やかな赤で縁取られていることから付けられました。

皆さ〜ん！マリントレインに乗って海に行きましょう。