ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第四話 案内(ガイド)の意味を考える(後編)

ガイドの健全な成長の道のりを考えた時、順番としてはこうなるのではないでしょうか?

ゲストを引き回す。(結果的に、ゲストにトラブルが無かった)

ゲストを安全に連れ回す。(面白いとか、面白くないとかは別として、安全に帰って来れた)

ゲストを安全にかつ楽しく案内した。どんな海況(潜れることが前提)でも、ゲストを満足させることができた。

ゲストの個性に応じてガイドをすることができる。

ゲストの趣向に応じたガイドができる。

複数のゲストの趣向を把握してガイドができる。

ゲストの現状を把握した上で、海だけでなく時事ネタを絡めてガイドを相互的にディレクションできる。

ゲストと喜びを分かち合えるダイビングができた。しかも、それが偶然でなく、かなりの確率で狙ってできる。そのネタを常に保持している。

こんな段階ではないでしょうか。最初の3つまでは、これはもう初歩の初歩ですから、いつまでもこんなガイドを続けている人に、ガイドをしているとは言って欲しくありません。このレベルは、講習の狭間やステップアップの過渡期をファンダイブ(あまり好きな言葉ではありませんが)のようなダイビングでお茶を濁している程度のものです。およそ、ガイドダイビングとは程遠く、僕やガイドについて真剣に取り組んでいる人たちにとっては、止めて欲しい幼稚な領域に他なりません。

実は、この領域で仕事をしている人は多くまた、それをビジネスライクなダイビングと思い込んで、勘違いしているふしがあります。(勘違いの域であって欲しいという願望です)

潜らせてナンボの商売ならば、それはプールでの技術的なスキルの習得に回せば良いのです。ゲストを危険な目に遭わせてまでも、得なければならないお金は、ビジネスライクとは呼ばないんですよ。(っと、言ぃながら視界不良の海でゲストをビビらせているのは...)

画像は、2枚ともスクーバダイバー講習の最終ダイブで行われるバディダイビングからのカットです。

基本的なスキルの取得が修了していれば、経験レベルの範疇内でガイドダイビングは成立します。ゲストのスキルレベル、海況、生物の生息環境を鑑みれば、必ず喜んでもらえるガイドが可能だと考えます。


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

ダイバーズ・プロ
アイアン

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静岡市清水区折戸2-12-18
Tel:0543-34-0988

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