八ック謎ナゾ生命体 豪海倶楽部  

虫嫌い

GWが始まった頃から、海沿いの道には、大きな虫取り網を持った人たちを見かけるようになりました。昆虫採集をする人たちです。個人の趣味で採集をしている人もいれば、売買のために捕獲している人もいます。八丈島のような離島には、いわゆる固有種が多く、都内のデパートなどで高く売れたりするのだとか。車窓から眺めながら「ホントは捕っちゃいけないんじゃないの??」などと話をしていますが、何か規制のようなものはあるのでしょうか。一応八丈島は富士箱根伊豆国立公園の中に入っていますから、植物も動物も鉱物も採取しないようにしましょう、と言われています。でも、私達ダイバーは魚を獲っちゃいけないけど、それを生業としている漁師さんは獲ってもよい、というのと同じように、昆虫マニアは観察しかしちゃいけないけど、売買する人は捕獲しても構わないというルールがあるのでしょうか。

虫の業界のことは詳しくないので、この話はおいておきます。

私は、どちらかと言うと、虫は苦手です。

「虫」という言葉が指すものの中には、ダンゴムシやフナムシなどの「昆虫類」に含まれない生き物も入っているのだそうです。そんなこと、さっき初めて知ったのですが、それなら私は「昆虫嫌い」なんじゃなくて「虫嫌い」なんだなあと思いました。別に、見かけた途端「きゃぁぁぁっ!!」と悲鳴を挙げるほどではないのですが、近くで見ると例えようのない不快感を覚えます。遠くから見ると綺麗だなあと思えるような色美しい蝶や、立派なトンボを見ても、近寄って観察していると、何だかとても嫌な気分になってくるのです。一体、この不快感はどこからくるのでしょうか?

「虫嫌い」になる要因としては、子供の頃から虫に接する機会が少なかった、子供の頃に虫に対する悪いイメージを植えつけられた、などがあるそうですが。

私の場合、今も昔も田舎暮らし。いつも周りは虫だらけ。しかも、私自身、子供の頃、虫コレクターだったのです。セミ、トンボ、チョウなどを片っ端から捕まえ、親に買ってもらった標本キットで標本を作り、すっかりファーブル気取りでした。失敗したけど、蝶を幼虫から育てたり、蟻の巣を観察しようと飼育してみたり。今じゃ、考えられません。

どうも、昔たくさん集めていた虫ほど、今は苦手なようです。

この短期連載を始めてからも、何度となく「虫」を紹介する機会があったのですが、いくつかは写真を撮るのがためらわれてダメでした。クワガタやカブトムシは、幼虫でなければ、なんとか撮れます。

と言うことで、今回はハチジョウクワガタ。

八丈に来ている昆虫マニアの方々の目的の1つだと思うのですが、あまり捕りすぎると、今の私のように不快感に襲われるようになるかもしれません。

自分では「罪悪感」を感じているとは思えないのですが、もしかして、そうなのかなぁ?


水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島

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