八ック謎ナゾ生命体 豪海倶楽部  

綺麗のために

皆さんの家には、アロエの鉢植えはありますか? 私が子供の頃、アロエの鉢はどこの家にも1つはあるものだと思っていました。それは夏、蚊に刺された時に塗るためです。肉厚の葉をポキッともぎ取り、皮をはがして、透明で汁気の多い葉肉を塗りたくっておくと、かゆみが早く治まります。他の用途は全く知らないのに「アロエは何にでも効くのよ」と教えられていました。

最近ではアロエヨーグルトなるものが登場し、「体に良い」、「綺麗になる」のキャッチフレーズに、「それは前から知ってたわ。なるほど、食べやすく加工したのね。」と勝手に納得していました。

そのアロエが、八丈にはたくさん植えられています。

そして、このアロエが12月下旬頃から咲き始め1月には満開になります。いかにも南国ちっくなアロエが、真冬に花を咲かすなんて少し不思議。

八丈でも、1月になるとそこそこ寒くなります。気温が0℃以下になることはありませんが、北西の風が毎日10m/sちかく吹き続け、1〜2回は雪も降ります。特に昨年の1月は例年に無い大雪が積もり、オレンジ色の花が真っ白な雪に覆われました。

こんな時期に花を咲かして、どうやって受粉するのだろうと思っていたら、どうやら冬になると姿を現すメジロなどが蜜を吸いにくるようでした。小さくて細長い花にくちばしを入れている様子が見られます。

このアロエ、八丈の冬の観光の目玉でもあります。毎年行われるヘルシーフェスタ、今年も1月下旬から開催されますが、会場では島料理の1つとして「アロエのお刺身」が無料で供されます。透明な葉肉を薄くスライスし、おかかとしょうが醤油をかけて頂きます。アロエそのものの味は淡白なので、食感を楽しむ感じ。

満開のアロエの花を目で楽しんだあと、健康に良さそうなアロエの食す。

これ…当然、同じアロエだと思いませんか??

実は私も八丈へ来るまでは、鉢植えでお馴染みのアロエと、食べてるアロエは、同じものだと思っていたのです。これなら、自宅にあるアロエもヨーグルトに入れたり、しょうが醤油をかけて食べられるのかしら…と。同じようなことをヘルシーフェスタに訪れていた観光客の方が尋ねていて、島の人に「あー、それは違うアロエだから…。」と答えられ、顔が??になっていました。

実際はアロエってとてもたくさんの種類があって、お馴染みのアロエはキダチアロエ、食べてるアロエはアロエベラという、全くの別種だったのです。

それなら、アロエベラも島のどっかに植わってるはずだと思い、今回調べて探してきました。キダチアロエは街中のあちこちに植えられているのに、アロエベラは農園の中にしか植えられていないようでした。

黄色い花が5月頃に咲くのだそうです。その頃には、だまっていても観光客が来ますから、観光用にはせず食用にのみ栽培しているんでしょうね。

5月になったら、花を見に行ってみようかと思います。

お楽しみに♪


水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島

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