八ック謎ナゾ生命体 豪海倶楽部  

ぴかぴかキノコ

皆さん、高校の地学で習った「プレート」の話を覚えているかしら? もし覚えていなくても、東海大地震が起きるだろうと思われている原因が、ちょうどその下あたりの地層に太平洋沖から押されてやってくる地層が潜り込んでいくからだ、という話を聞いたことがあるんじゃないかしら? 無理やり潜り込んでいくもんだから、その近辺で地震や噴火が起きるんだろうって。

でも、これは知らないでしょ?
多分、八丈島は、潜り込んでいく側のプレートに乗っかっているってこと。

もう5年くらい前の話になりますが、三宅島が噴火して、全島民が何年も避難生活を余儀なくされました。今ではダイビングや釣りの観光客で賑わっていますが、当時は三宅島より北側の島々や、伊東、熱海あたりでも地震が頻発していました。天気の良い日は八丈島からも噴煙が上がっているのが見えました。おかげで八丈島の観光客は激減し、両親や知人からも「地震はないのか? 帰ってきた方が良いんじゃないか?」とずいぶん心配されました。

でも、その頃、八丈島ではほとんど地震なんか起きていなかったんです。三宅島噴火の時だけでなく、伊豆諸島北部や伊豆半島で地震が起きた時、たいてい八丈島以南の島々は無関係です。八丈島がヤバイ時は、八丈島そのものが噴火する時と、小笠原諸島辺りで噴火した時だろうと思われます。つまり、この辺りの島々が同じプレートに乗っかって、三宅島へ近づいていっているんじゃないかな。

そして、きっとこのことが一因で、小笠原と八丈の共通の固有種というのが少なからず存在するのではないかと思っています。海で有名なのは、ユウゼン。ユウゼンは三宅島や伊豆半島で見られることもありますが、玉になるほど数多く見られるのは小笠原と八丈だけ。そして陸で有名なのが、光るキノコ。一口にキノコと言っても、1種類だけではなく5種類くらいあるそうです。梅雨の時期から秋の訪れを感じる頃まで、ほのかな光で観光客を楽しませています。

この光るキノコをもっともっとたくさんの観光客に紹介して、島を活性化しよう!と、なんと無料でキノコ・ツアーを開催しているボランティアの方がいらっしゃいます。夏の間、島の学校の先生や役場の方などが集まり、毎晩「キノコ・バス」を走らせ、光るキノコがよく見られる場所へ案内してくれるのです。

この写真は、そこで撮ったグリーン・ぺぺと呼ばれるキノコ。

夜、ホタルのような小さな光を点々と燈しています。足元が暗いからとライトをつけると、光るキノコは、ただのシメジのようなものになってしまいます。

なぜ、光っているのか?
いろんな説があるものの、どれも決め手に欠けているようです。
もしかしたら、別に理由なんて無いのかも…。



水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島

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