ゆうすけ的エッセイ 豪海倶楽部  

捨てられた犬

僕は自然保護みたいな、いろいろな運動にあまり積極的にかかわっていない。どうも保護とかいう言葉に、なんか抵抗があるせいかもしれない。こちらが上にたって、守るというのに違和感を感じるからかな・・・

どんどんこわれていったら、嫌だから、そういう運動をしている人達を、もちろんけなすつもりはない。

もともと俺らも自然のなかのゴミのような一部でしかないし、人間なんて滅びてもどうということもないのだから、いいじゃないというのもある。いろいろな生物をまきぞえにするけど、それも自然のなかの競争の一部、へっちゃらの生物は、当然いるし、長い地球の歴史のなかの一こま、地球自身も最終的にはなくなるわけで、などと、理屈もあるけどよくわからない。ま〜自分の生活を少し遠慮するぐらいのスタンスで生きているけど、やっぱ必要の何十倍かの贅沢をしているのが人間で、なかなかやめれないから、おおきなことはいえない。

なぜこんなことを書いてるかというと、我が家に1匹の犬がやってきたのだ。彼女は捨てられた犬。保健所である期間がすぎると、処分されてしまう。そんな犬たちを、引き取って新たな飼い主を探すボランティアの人達がいて、全部その人達があずかるわけにはいかないので、飼い主が見つかるまでうちであずかることになったわけだ。

僕らは日々、カラスやゴキブリや、その他の生物と生存のために競争している。自分の都合を優先して、たたかってるわけだ。ばい菌やウイルスには、こっちが負けて殺されちゃったりするし・・・ま〜それなりにフェア?な闘いだ。

何が言いたいかというと、犬の場合は、なんかフェアじゃない。おまえさ、かわいそうだけど、今日から自力でいきていけ!なんて感じで山にはなすわけじゃなくて(それも飼い犬にはむずかしいだろうけど)、いきなり100%殺されちゃう状況にほうりこんじゃうわけで、ホント人間ってしょうがないよね。

そういえば我が家の愛犬パイも、事情があってかえなくなって、ブリーダーさんとこにかえされたやつだ。2歳半でうちにきて、なつくのかなって思ったけど、ぜんぜん大丈夫でした。歓迎されれば、それでいいんですね。うちにきた当初は、危機感からかかなり、遠慮とゴマスリがみえましたが、いまや勝手に生きています。

そんなわけですから、犬は買わないでもらってください。あまってる奴が沢山いるんだから。

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Yusuke
吉野 雄輔

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