デジタル談義 その15 豪海倶楽部  

【ゆ】

レタッチ

無事、キャリブレーションがおわり、プリントとの整合性もとりまして、ま〜だいぶよくなってきたかな。

【こ】

無事できましたか・・・すみません、その部分はお役に立てなくて。

【ゆ】

結局、透過光で見るときれいすぎて、印刷にくらべると・・・。

わざわざ、画面に紙がはりついている感じにするって部分もあるわけですね。

【こ】

「画面に紙」ですか(笑)・・・。確かに、プリントしたものを画面と並べて同じに見えれば、カラーマネージメントとしては大成功ですからね。

ただモニター(透過光)のほうがどうしてもきれいに見えるのは、ポジ・プリントの関係と同じでしょうがないですよね。アップルのシネマディスプレイは特にちょっと誇張気味の傾向がありますし・・・。

【ゆ】

もっとも、こんだけ色のあるプリンターですから、それでも4Cの印刷に比べればでてくるし、進化したプリンターの自動補正をオフにしたりせっかくの機械の能力をなくしてく感じもあるけど、データがうまくできているか、どうかの判別に使うわけですからしょうがないか。印刷になると、さらにおちますからね。

【こ】

最終目的がプリントにある限りはしょうがないですね。

自分も慣れないころは「自動補正のほうがきれい orz 」なんてことも多かったですが、これはまぁ慣れとかスキルアップで解決していきますので。

【ゆ】

こんなものを、一応の色見本として、渡すとこまではきました。

【こ】

色見本(プルーフ)のためのものですね。

【ゆ】

プリントは、見本ですが、いまいちクロのしまりが弱いかな〜?と思ったんですが、ま〜撮影したイメージにそんな離れてないから、いいか〜

【こ】

黒を締めるということは、データ的にはほとんど最暗部の諧調をつぶすことに等しいんですよね。

ただ、これはデータよりは見た目を優先させるべきでしょう・・・最終段階では。

【ゆ】

次は、やっぱり、画像のいじり方の基本の勉強が必要です。

【こ】

何度も取り上げている「参考書」ですけど、本当はここからやっていったほうが、あとあと「足腰が強くなる」んですがこちらも並行して読むと、理解しやすいかもしれません。即効性がありますし。

どちらももちろん水中写真など念頭においていないんですが、空の色を記憶色に持っていくのと、海の色と、というのがほとんど同じだということもわかります。

比較的「こうやればこうなる」ではなく「こうやれば、ここがこうなるから結果こうなる」という書き方が多かったと思いますので「なんでこうなるのか」ということも少しずつ理解できるかな。

【ゆ】

了解です。ただCSでいいかなとも思ってるんで、この人のCS用を探すか・・・。

【こ】

まったく違うソフトになっているわけではなく、機能が追加されただけといってもいいんで、CS2用の本でもほとんど問題ないと思いますよ。

2世代違うと結構違いますけど、1世代の違いはたいしたことないです。

【ゆ】

DPPではこのへんまでいじり、その後フォトショでいじる・・・

コースケさんは、全部CS2だからいいのか・・・

【こ】

現像ソフトとレタッチソフトがまったく別のもの、というのはありでしょうし、フォトショで通している、といってもCAMERA RAWでどこまでやってフォトショに受け渡すか、という問題は同じようについてきます。

ここらへんのさじ加減は慣れとか経験なんでしょうけど(自分も正解に達しているとは思ってないですし)、現像ソフト段階ではまだRGBの「データ」であって、いじっても極端な劣化がない、ということと、明るさなどはともかく、「色」の扱いに関しては圧倒的にフォトショップですので、そのあたりでどこらへんまで、というおおよその回答がでてくるかと思います。

【ゆ】

「いじっても極端な劣化がない」んだから、現像ソフト中心にやるべきかと、思ってたんだけど、この前、例のプロがきたとき、ま〜現像ソフトで、方向づけって感じでした。あるいは半分、、これは、どんな絵かによるのでしょうから・・・

【こ】

複数枚の写真の色調(色かぶり)とか露出傾向などを揃えていく、ということがメインではないでしょうか。

【ゆ】

揃えていく・・・そんな感じでした。確かに・・・

ところでレイヤーってちょっとわかりにくいんで、教えてほしいな、そのうち。

【こ】

奥が深いので簡単に触れておきますが・・・基本的にはレイヤーは(レイヤー)マスクなどとともに部分的な補正・修正には強力な武器なんですけど、また少し方向の違う「調整レイヤー」という機能は、トーンカーブや彩度の調整などが何度でもやり直せる、というかなり便利なものです。

【ゆ】

これで、やってた〜〜露出かえるといっても、背景などもかわっちゃうし、僕のレベルは色も露出もイメージのなかの、単純に全体が動くものしか触ったことないわけですから。

【こ】

ネイチャー写真をどこまで部分的にいじっていいか、という問題は付きまといますが(笑)。

例えばこういう写真ですが、距離的にどうしてもマンタ(特に奥側)にはストロボが届きませんよね。

そういった場合、

 ・手前のマンタ → レイヤー1
 ・奥のマンタ → レイヤー2
 ・背景

と切り分けてそれぞれ露出(背景の海の色に関しては「記憶色」の追求)を調整すればこういう感じになります。

元の絵を見てしまうと、いじったものに不自然さを感じるかもしれないですが、いじったものだけを見ても不自然さを感じないぎりぎりの線の追求が難しいところですけどね。

このあたりは今のところ絶対に現像ソフトではできない分野ですよね。ただ範囲指定をする(マスクを切る)のは結構根気が必要ですよ(笑)。

【ゆ】

今度暇なおり、フォトショでいじるの見せて!!

【こ】

年内に引っ越す予定ですので、少しご招待しやすい環境になるかと思います・・・

多少は部屋が「文化的」になるかと思いますので(笑)・・・一度いらしてください。

【こ】

モニター

前回、サムスンの安価なAdobeRGB対応(に限りなく近い)モニターの紹介をしましたが、また立て続けに国産のものが出てきました。

三菱25.5型ワイド液晶ディスプレイ「Diamondcrysta」
NEC MultiSync LCD2690WUXi(BK)

この2つ、液晶パネル自体同じもののようですが、内部処理が、

・三菱 → 10bit
・NEC → 12bit

と違いがあり、また三菱のほうはハードウェアキャリブレーションに対応しています(要別売りセンサー)。ただ予想価格は16万対24万と結構差がつきそうです。

今年モニターを新調した我々としてはかなり複雑な心境ですね。

【ゆ】

まとめ

その後、僕の部屋は暗いので明るくしました。普通の白い壁のオフィスぐらいに考えればいいんじゃないでしょうか?で、ここで買いました。

色合い下記のものに東芝色評価用蛍光ランプ40W 昼白色 FL40SN-EDL スタータ形というわけで、環境としてはそろってきました。

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