南国通信 楽園からのらくがき 豪海倶楽部  

大人の夏休み

キャンプに行った。例年どこかに誰かとキャンプに行くのだが、だいたい仕事が多い。今回は東京事務所の原山から「友人連れて行くのでキャンプしましょう」とメールが来たのが発端だった。メンバーは原山とその後輩の公野君、友人の小針さん、キャンプのリーダはMr.サバイバーことストムさんと奥様のキョウコさん。そしてドレイはストムさんの甥っ子のブラントンとデイドリームの最年少スピース。総勢8名の“即席キャンプ部隊”が編成された。今回のテーマは「大人の夏休み」。どんな夏休みになるのか、よっしゃよっしゃと青空の下、ビール片手に出発した。

午前中はカツオ釣りから始まる。まずは食材の確保ときた。今回のキャンプのイベントは釣りだけではないけど、ほぼ1日中どっかで食材確保をすることになる。でも、これがかなり楽しい。途中クラゲの湖であるジェリーフィッシュレイクやスノーケリングポイントに立ち寄ったりしながらも、いたる所で釣り糸をたらす。誰が一番大きいのを釣るか、大の大人たちが必死になって勝負するんだけど、結局“どんぐりの背比べ”よろしく皆同じくらいに釣れてしまう。うーん、面白いやらつまらないやら。

夕方に目的の島に到着。キャンプの盛り上がりはまさにここから。寝床の確保と夕食の準備が始まる。ここだけはゲストもキャストも関係ない。皆でガヤガヤやるのが正当なのだ。準備をしながら、当たり前のように片手には冷えたビールがある。適当に手伝っている風でビールを飲んでいると、ボートからクーラーボックスを持って来いの指示。サボっているのがバレたか?取りに行くフリをしてドレイのスピースに行かせた。自分は椰子の木によりかって空をみていた。少し曇りの空の雲がゆっくりと北東から流れる。夕方の気温が下がった風が心地良い。

日が暮れると、キョウコさんが本当に美味しいカレーとBBQを振舞ってくれた。胃袋が膨れ上がるほど食べ、そして飲んだ。キャンプ地のすぐ脇の所までいつの間にか潮が上がってきた。旨い食事、冷えたビール、聞こえてくるのは波の音。これ以上の贅沢ってあるのか?って思う。だいぶ大人の夏休みっぽくなってきた。それでもまだまだビールは進む。

夜、焚き火をおこす。キャンプに行ってキャンプファイヤーなんて、なんだかとてもベタなんだけど、でもやっぱり盛り上がる。眺めながら原山と小針さんとあれこれと語り合ってしまった。火は人を素直にする力があると誰かが言っていた。焚き火は大人の夏休みには必須アイテムなのかもしれないなぁ。ふと気がつくと、さっきから公野君はずっと火をいじっている。甲斐甲斐しくあちこちから焚き木を拾ってきては火に入れる。火が大きくなると喜んでまた焚き木を探しに行く。そのうちドレイたちも一緒になって焚き木を探し始めていた。こういうところを見ると、遊びに歳って関係ないんだなぁって思う。焚き木探しで打ち解けている彼らをみているとホント楽しそうだ。

夜はさらに更けていく。ビールはいつの間にか焼酎に変わり宴はさらに盛り上がり、火守部の3人はせっせと焚き木をくべ続ける。満月の明かりの中、無人島での8人は大きくなりすぎた焚き火を眺めながら、まだまだ「大人の夏休み」を満喫していくのであった。


秋野
秋野 大

1970年10月22日生まれ
伊豆大島出身

カメラ好きで写真を撮るのはもっと好き。でもその写真を整理するのは大キライ。「データ」が大好物でいろんなコトをすぐに分析したがる「分析フェチ」。ブダイ以外の魚はだいたいイケルが、とりわけ3cm以下の魚には激しい興奮を示し、外洋性一発系の魚に果てしないロマンを感じるらしい。日本酒より焼酎。肉より魚。果物は嫌い。苦手なのは甘い物。

ミクロネシア・パラオ

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