夜のエビをコンデジで

どういうわけか、私の隣に座っている人が急にテンジクダイの写真を撮り始めました。

今年の夏は水温が高かったせいで、けっこういろんなテンジクダイが見られていて、その時は見向きもしなかったくせに。

いくらテンジクダイの写真を集めても、八丈島だけでは限界があるし、まさかガイドブックを出そうという訳じゃなし。

なんで? と尋ねると、

「だって、目標があると楽しいじゃん!」

とのこと。

別に理由があるわけでなく、テンジクダイの写真を撮り集めるのが目標なのだそうです。

スズメダイやベラと違って、テンジクダイとなると、いつもとはちょっと違うダイビングが必要になります。他のサカナたちと違ってテンジクダイは暗がりを好むタイプが多く、夜行性で日中は見られないものも多いから。

そこで珍しく、

「ナイトに行こうよ!」

と誘われました。

レグルスに来て16年。スタッフだけでナイトに行くのは、多分5回未満。

水温高いし、コンデジ TG-4がナイトでどれくらい使えるのか試してみたい気がしたので、付き合って行ってみました。

私の狙いはテンジクダイではなく夜行性のエビ。これが予想以上に難しかった。

エビの場合、ライトをばしっと当ててしまうと、光を嫌ってぴょんと跳ねて暗がりへと逃げてしまいます。

そのためフォーカスライトはわざと被写体から少し外して薄明りになるようにしたり、赤色のフィルターを付けたりします。

ところが、その状態でコンデジを見ると・・・液晶画面は真っ暗。肉眼だと見えている被写体が、液晶画面の中ではさっぱり見えません。

仕方なく、薄明りの中でエビを探し、見つけたらすぐにシャッターを押せるようにカメラを構え、ばしっと光を当てて、それと同時にばしっと撮る。シャッターを押せるのは2〜3回。

やっとの思いで撮れたのがアカモンサラサエビ。

ナイトじゃないと撮れないエビです。眼玉が光ってしまうのは、内臓ストロボを使ったコンデジでは仕方ないのかも。

アカモンサラサエビ

ソリハシコモンエビは日中でも見られますが、ナイトだと外に出てふわふわと漂っているので見つけやすいです。

しかし、やはりライトを当てると、ふわふわしながら暗がりへと逃げていってしまいます。

同じように、ライトを当てるのと、シャッターを押すのを同時にできるように身構えておかないと撮れません。

が、さらに難易度が高いことに、この系統のエビちゃんたちは身体が透明なので、ライトを当ててもピントが合わないのです。

そこで使えるTG-4の置きピン機能。

予めピントを合わせる距離を決めて固定しておけるので、シャッター半押しでイライラすることがありません。

とにかくエビと一定の距離をキープして、ひたすらシャッターを押すのみ。

ソリハシコモンエビ

こんな風に、他の人が砂地や転石帯でばしばしテンジクダイを撮っている間、私は壁に張り付いて、右手にコンデジ、左手にライトを持ってじたばたし、あっという間に1時間。

普段は、もう一眼レフなんて要らないわ〜なんて言っていましたが、夜のエビだけは一眼レフの方が楽に撮れるかも知れませんね。

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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島
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