印度の花魁

皆さま、お久しぶりでございます。

長らくお休みしておりましたが、今年は頑張って記事のアップをしていこうと思っております。

この間ダイビングをサボっていた訳ではなく、相変わらず貧乏暇なし状態で一年中潜りまくっておりますよ〜(^_^;;

書きたい事はいろいろ溜まっているのですが、まずは旬な情報から・・・

今回ご紹介したいネタはオイランハゼです。

シャム湾のオイランハゼ

上の写真はタイの太平洋側のシャム湾に位置するタオ島の海で撮ったもので、雄の個体がホバリングしながらディスプレイをしているシーンです。

タオ島では昔からよく見ている普通種なのですが、これまで個人的にはインド洋側のアンダマン海ではこの魚を見た事がありませんでした。

そもそも私の持っている図鑑や、インターネットのデータベースであるFishbaseなどの分布域にもタイの西海岸は入ってません。(大村調べ)

なので、残念やな〜カオラックにはいないのか〜、オイランハゼのインド洋ver. とかいたらいいのにな〜、と常々思っていました。

ところが先日、調査目的で普段潜らない場所でエントリーしてみると・・・

いました〜っ!

アンダマン海のオイランハゼ

最初は目を疑いましたが、これはまさしく見慣れたオイランハゼじゃぁないですかっ!

証拠写真程度のクオリティーでお恥ずかしいのですが、もしかしたらこのエリアでは初記録なのじゃないでしょうか!?

近似種のCryptocentrus leptocephalus(英名:PINK-SPOTTED SHURIMPGOBY)というのもいますが、今回見つけた個体の特徴を見る限りではオイランハゼの方だと思われます。

ちなみに、この近似種のCryptocentrus leptocephalusの方も図鑑では分布はアンダマン海を除く東部インド洋となっています。

今回は小さな個体を1匹だけ見つけただけなのですが、今後の調査で周辺に沢山いる場所を見つけられるかもしれません。今シーズン中に引き続き調査を続けてみようと思います。

ところで、私が持っている数々の図鑑(特に古いもの)や、インターネットの情報に載っているオイランハゼの情報は交錯しています。

写真と学名のマッチングが間違えて紹介されていたり、そもそも同じ魚なのに学名が2つあったり(シノニム:異名同種)、近似種の存在とその学名や英名が混同されていたり・・・

そこで、魚の種の同定の権威である瀬能先生にオイランハゼの最新の知見をご教授いただきました内容をここにご紹介させていただきます。

オイランハゼについてはきちんとした分類学的な整理がなされていないそうで、最新の知見に従えば、以下の様に理解しておけばよいそうです(将来また変わる可能性があります)。

 ●オイランハゼ Cryptocentrus melanopus

  • 日本に分布する。
  • 下記の種とは頬の小さな斑点は数が少なく、斜めのピンクの帯の縁に沿って配列することで区別できる。
  • 体側の前の2本お横帯は斜めになる傾向あり。

 ●オイランハゼに近似する別種 Cryptocentrus leptocephalus

  • C. singapurensisはこの学名のシノニム
  • 上記の種とは頬の小さな斑点は数が多く、斜めのピンクの帯とは関係なく全体に散らばることで区別できる。
  • 体側の前の2本の横帯は垂直であることも特徴。

という事で、今回私がカオラックで撮影した個体は、日本にいるのと同じオイランハゼに該当する訳で、図鑑の分布も変わる事になるのじゃないかと思います。

さて、最後に告知です。このたび縁あって、かねてより撮りためて参りましたタイの海の水中写真を、皆様方に披露させて頂く機会を得ることが出来ました。

各地で現役で活躍する同年代の水中ガイド4人による写真展を催します。

“Color of the sea”のテーマに沿って、それぞれのフィールドをそれぞれの目線で切り撮っています。

開催場所が大阪淀屋橋にあるギャラリーで、期間中は私もタイより一時帰国して在廊しておりますのでお気軽にお立ち寄り頂ければ幸いです。

皆様にお会いできる事と楽しみにしております。

海のシェルパ展

番田 武六(渡嘉敷)、李 友喜(和歌山)、西村 直樹(柏島)、大村 健(タイ)

開催日時:
2016年2月19日(金)10:00〜18:00
     20日(土)9:00〜17:00
     21日(日)9:00〜16:00

場所:
高麗橋 BLACK BOX
大阪市中央区高麗橋3-1-8 カルボ高麗橋ビル1F
http://blackbox.osaka

アクセス:
・大阪市営地下鉄御堂筋線淀屋橋駅12 番出口 東へ徒歩約5 分
・大阪市営地下鉄堺筋線北浜駅6 番出口 南西へ徒歩約5 分

海のシェルパ展
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大村
大村 健(おおむら・たけし)

1973年、京都生まれ
ガイド会所属

18歳で大学のクラブでダイビングを始め、その後、バックパックを背負って海を潜り歩く旅を経て、20歳の頃に秘境・タオ島に出会う。以後、徐々に発展してきた島とともにダイビングにのめり込んで今に至る。現在、タイの2つの海を舞台に、海のポテンシャルをフルに引き出すべく精力的に潜り倒す日々を送っている。

タイ・タオ島 カオラック
Big Blue Diving

www.bigbluediving.jp
take40mura.blog17.fc2.com

タオ島店
17/18 Moo 1, Koh Tao,
Suratthani 84280, Thailand
Phone : 66-77-456 179
Fax : 66-77-456 772

Big Blue Diving Tao

カオラック店
57/7 Moo 7, Khuk Khak Takua Pa,
Phang-Nga 82190, Thailand
Phone : 66-76-486 773
Fax : 66-76-486 774

Big Blue Diving Khaolak

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