第98回

あるポイントのクマノミ達の事です・・・。

そのポイントのある根に、4〜5mほど離れたアラビアハタゴイソギンチャクとシライトイソギンチャクに2ペアのクマノミが生息していました・・・。

去年の事です。シライトイソギンチャクに居たクマノミの雌が居なくなり、「これから、どうなるのかな?」っと、思って観察を続けていたら、突然、成熟した雌が、そのシライトイソギンチャクに居て、元々居た雄と仲良く泳いでました・・・。

「何処から、現れたんだろう?・・・・????、でも、よくよく見ると、何処かで見たような顔・・・???」

「・・・・あっ!!!!!Σ( ̄□ ̄;)!! 」

クマノミ 雌

離れたアラビアハタゴイシギンチャクのクマノミのペアを見に行くと雄しか居ません・・・。

そうなのです、離れたアラビアハタゴイソギンチャクからシライトイソギンチャクまで、雌が通って来ていたのです・・・。

それから、ポイントに潜る度に確認してましたが、去年は、別宅の通っているシライトイソギンチャクの雄とは産卵せずに、本宅のアラビアハタゴイソギンチャクでは、2回の産卵が確認されました・・・。

今年の3月後半と4月後半、本宅のアラビアハタゴイソギンチャクでの産卵を確認し、卵は共に、立派に成熟して発眼し孵化していきました。

そして、5月中旬頃、産卵して間もない1500個ほどの卵をシライトイソギンチャクで確認しました。

そうなのです・・・、本宅のアラビアハタゴイソギンチャクの雄ではなく、別宅のシライトイソギンチャクの雄と産卵したのです・・・。

「この女、やりやがったな・・・!!Σ( ̄□ ̄;)!!・・・、もとい、この雌は・・・・・・( ̄∇ ̄*)ゞてか、意味ないじゃん!!!」

・・・僕は水中で叫んでいました。

そもそもベラやハナダイ、ヤッコ、ネズッポやカエルウオの仲間達のように、ある種の雄の縄張り型ハレムで、雄が複数の雌と産卵を繰り返すならまだしも、

一妻一夫のクマノミが(この場合は違いますけど・・・(^_^;))、他所の雄と産卵しても、自分の残せる子孫の数は変わらないのです・・・。

何故なら、雌は身体が摂取出来る栄養素にもよりますが、自然化では産卵を終えて次の産卵をするまでは(つまり次の卵が出来るまで)、僕が観察している限りでは、早くても12日間ほど掛かります。

雄の精子は、卵子よりも沢山作れるので、産卵出来る水温の期間中に産卵できる回数は雌次第で、雄が二匹居ようが、雌が残せる子孫の数は変わらないのです・・・。

雄が寿命を終える時の別雄のキープと考えれば合理的かもしれないけど・・・(-_-;)

離れて観察していると、アラビアハタゴイソギンチャクに居た雌がシライトイソギンチャクに通って来て、雄と一緒に卵保育していました・・・。

保育中のクマノミ

暫くすると、また、アラビアハタゴイソギンチャクに戻り、有ろう事か、今度はそこの雄と一緒に産卵床を掃除し始めた・・・・┓( ̄∇ ̄;)┏

「この女・・・、もとい、この雌・・・( ̄∇ ̄*)ゞてか、まだ、やる気か・・・!!Σ( ̄□ ̄;)!!」

産卵床を掃除するクマノミ

その後、この卵達も無事、成長しています・・・。

保育するクマノミの雄

独り、卵保育するクマノミ雄・・・健気・・・・。

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川本
川本 剛志

1965年4月3日生まれ
福岡県出身
ガイド会所属

久米島でダイビングサービスを営むかたわら、ライフワークである、冬に訪れるザトウクジラや各種の魚類、サンゴ、ウミウシ、甲殻類の生態を写真に収め続けている。多数の図鑑雑誌に写真を提供し、エビ・カニガイドブック2-沖縄・久米島の海から-等の著作を持つ。

沖縄・久米島
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