屋久島を南限とするヤドカリたち

前回は「屋久島を北限とするヤドカリたち」を紹介したけど、今回は屋久島以南では見られないヤドカリを紹介したい。

ヤドカリに限らず屋久島で見られる生き物は、基本的に琉球列島などで見られるようなカラフルな熱帯性の種類が中心だ。

しかし、主に屋久島の南を流れる黒潮は南方からこうした熱帯性の生き物を運んでくるだけでなく、屋久島よりも北に生息する温帯性の生き物の南への分布拡大をブロックする。

そのせいか屋久島は奄美以南の琉球列島ではめったに見られないような温帯性の生き物の南限になりやすい。

こうして黒潮のおかげで屋久島は熱帯性の生き物と温帯性の生き物が混在する多様性の高い海域になっている。

【ホンヤドカリ】

ホンヤドカリ

屋久島には北海道から九州までの温帯域で普通に見られるホンヤドカリもごくごく普通に見られる。

このヤドカリは沖縄はもちろん、奄美以南では見られない種類なので、間違いなく屋久島周辺の海域が南限になる。

地味で温帯域では普通に見られるヤドカリを紹介しても、誰も興味を示さないかもしれない。。。(笑)

しかし、屋久島でホンヤドカリが普通に見られるという事実は生物地理上、非常に重要な事だ。

主に熱帯性のヤドカリが生息する海域でこの温帯性のホンヤドカリが同時に見られる光景は、きっと生物の分布に詳しい人間からしてみると驚きの光景なのかもしれない。。。(^^;;

【フルセゼブラヤドカリ】

フルセゼブラヤドカリ

屋久島には奄美以南の琉球列島では見られないヤドカリはいろいろいるのだけど、どれも基本的にはとても地味!

ここでは少しでも派手な種類を紹介しようと思う。(笑)

派手なゼブラヤドカリの仲間の中で、主に温帯域でよく見られる種類にフルセゼブラヤドカリという種類がいる。

屋久島では割と普通に見られる種類だが、奄美以南ではかなり稀な種類だ。(というか記録もない可能性も。。。)

ちなみに小笠原では見られるので厳密な意味で「南限」ではないのだけど。。。(^^;;

このヤドカリは学名をPylopaguropsis furuseiといい、古巣の八丈島で散々お世話になった発見者・古瀬さんに献上された学名&和名だ。

古瀬さんは20年以上前、まだウミウシがブームになる遥か前からウミウシの分類に取り組んでいたり、ヤドカリもマクロ、マクロと騒がれるずっと前から観察・整理していたという、今考えると非常にマニアックな方だった。。。(^^;;

ウミウシはその後、大ブームになったので、古瀬さんには先見の明があったと言えるけど、果たしてヤドカリはどうかな。。。?(笑)

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原崎
原崎 森(しげる)

1970年8月26日生まれ
山梨県出身

八丈島から屋久島へ。。。

巨木と苔の深〜い森を抱える島で、あえて海に潜る。

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