見聞録

この6月、実はちょっと休暇を頂いて、家族でアメリカ旅行へと出かけてきました。アメリカ大陸に上陸するのは人生で2度目。1度目はヨーロッパへ行く途中に経由したアンカレッジに降りただけなので、ほぼ初めてです。

何もかもが初体験で、感じたことや驚いたことは山ほどあるのですが、その中の1つ。スーパーやお惣菜屋さんなら、どこに行っても寿司が買える、ということにびっくりしました。

例えばそれは、初めて日本に来たイタリア人が、「どんな小さなスーパーに行ってもマカロニが売っている!」と驚いているようなものなのかも知れません。最近のアメリカ人は健康志向で、日本食は身体に良いってことで寿司が人気だ、という話は聞いたことがありましたが、よもやこれほどまでに日常生活に馴染みのある食べ物になっているとは思いませんでした。それも、いわゆるカリフォルニア・ロールと呼ばれている巻き寿司のアメリカ・バージョンだけではなく、正統なにぎり寿司もパック入りで売られているのです。

生き物に例えて言うなら、寿司は既に日本の固有種ではなく、アメリカに拡散し、そのまま定着して確固たる地位を築いているものもあれば、亜種となって生息しているものもあるのです。そして、日本の子供たちにとってカレーライスやハンバーグが人気の家庭料理になっているのと同じように、アメリカで寿司がソウル・フードだと思う子供たちが現れても不思議ではありません。

妙に話が壮大になってしまいましたが、これだけネットなどで情報収集できるようになった今でも、行ってみないとわからないことは多いものですね。

ここでやっと魚の話になるのですが、今目の前にいる魚が「八丈島ならではの魚」なのかどうかというのは、調べようと思うと結構難しい話です。特に現地ガイドをやっている人間にとっては、他の場所でダイビングをする機会が少ないので、とりあえず図鑑に書いてある分布やガイド仲間からの情報を頼りにするしかありません。

昔…になってしまいましたが、私がレグルスに来たばかりの頃、親方がゲストに「八丈島ならではの魚」と紹介していた魚を、たまたま私が遊びに出かけた奄美大島にたくさんいたのを見たばかりだったので、「これは八丈島ならではじゃないですよ」と生意気に意見したことがありました。あまり人気種になりそうな魚ではなかったので、余計に情報が乏しく、奄美大島にたくさんいる魚だとは知らなかったのでしょう。

ちょうどこの原稿を書いている今現在、伊豆大島のガイドさんが竹芝経由で八丈島に遊びに来てくださっています。話の中で「トサヤッコは大島でも出ていますよ」と聞いて、おや??と思いました。しかも、数回記録があるという程度ではなく、それなりに見られているのだそうです。ただしメスだけ。オスは出ていないのだとか。

トサヤッコは、私自身も八丈島でしか見たことがなかったので、親方の言う「八丈島ならではの魚だよ」という言葉を鵜呑みしていたのですが、もしかしたら他でも見られているのかも??と思いました。

で、早速ネットで画像検索。やはり、ほとんどが八丈島で撮影されていたのですが、なんと沖縄の水納島ではハーレムが見られると出ているのです。現地ガイドだけではなく、一般のダイバーがブログにオスの写真を載せたりしているので、珍しくないのでしょう。八丈島と水納島ならではの魚。なんと離れた局所的な分布なのでしょう。もしかしたら他の「八丈島ならではの魚たち」も仲間が生息しているかも知れません。

今まで縁の無かった水納島、なんだかとっても行ってみたくなりました。行ってみないとわかりませんね!

トサヤッコの幼魚
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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

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