子供の理科

同業者にもゲストにも、ダイバーの方には同年代の人が多いので、きっと話が通じるでしょう。

子供の頃、学研の月刊誌、「かがく」と「がくしゅう」を定期購読していました。どちらも付録が付いていて、本は「がくしゅう」の方が面白かったのですが、付録は「かがく」の方が楽しみでした。数年前に「若者の理科離れ」が危惧されていましたが、一昔前の若者が理科離れしていなかったのは、もしかしたら子供の頃にいろんな実験をさせてくれた「かがく」のおかげではないかしら。この付録に似た、いろんな実験キットが、おもちゃ屋さんにも売られていて、いろいろと買ってもらっていたような記憶があります。人形だの、バトミントンセットだのと一緒に、ままごとのような小さな試験管セットをとても大事にしていました。

特に夢中になっていたのが、昆虫標本の作製です。おもちゃ屋さんで売られている昆虫標本作製キットが、夏休みの宿題である自由研究に大いに活用されていました。キットの中には防腐剤などの薬品が2種類と注射器、標本を留めるためのピンなどが入っていました。やろうと思えば人間にも刺せてしまう注射器が、子供用のおもちゃとして販売されていたというのは、現代では考えられないことでしょう。

しかし、子供の頃の私は、不必要に大量の蝉やとんぼ、蝶を捕りまくり、このキットを使って標本を作り、手作りのケースの中にきれいに並べ、ピンで留め、そこそこ立派なコレクションを作成していました。もちろん、今はもう、ありません。多分、私の興味が薄れた頃に、親が廃棄したのでしょう。その頃の大量殺戮の罪悪感からとは思えませんが、今ではすっかり昆虫が苦手になってしまいました。

ところで、八丈島では、初夏の頃にハチジョウカラスアゲハという名の蝶が見られます。カラスアゲハの亜種だそうで、一応固有種。

写真の個体は店の前で撮影したものですから、きっとハチジョウカラスアゲハだろうと思うのですが、特徴はカラスアゲハって感じです。違いがイマイチよくわかりません。

ハチジョウカラスアゲハ

このカラスアゲハを目的に、ナズマドへ行く途中の道路傍で、大きな虫取り網を振り回している人を見かけるようになります。

しかし、子供ではなく、大人たち。中には虫捕りのプロと呼ばれる方が…。固有種は高値で取引されるのだそうです。実際ネットで検索してみると、1匹800円くらい? そして子供たちは、そんなプロの方が捕獲した蝶をデパートなどで購入するのです。

ハチジョウカラスアゲハが舞う季節になると、ついつい自分の子供時代と、今の子供たちの境遇の違いを思い、感慨にふけってしまうのでした。

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" 子供の理科 " へのコメント

  1. スギ丸: 2013年7月13日 8:07 PM
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    今や昆虫採集少年こそ絶滅危惧種になってしまいましたね、私は蝶の写真を趣味としている者ですが、最近フールドでは撮影おじさんVS採集おじさんのバトルが展開されております、皆さん少年のころは虫取り小僧だった人ばかりなんですが

    いい歳こいたおじさんが目くじら立てて奪いやいするのもなんだかなぁ・・・と思う今日この頃です。

  2. み: 2013年7月18日 1:07 PM
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    スギ丸さま、コメントありがとうございます。おじさん対おじさん、、、なんだかすさまじそうですね。大人のやることだから、子供の争いよりも根が深そう。たくさんの自然に囲まれて、ほのぼのと平和な気分に浸っているおじさんなら、微笑ましいのになあ。

水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島
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