食べものの姿

母親が専業主婦で、給食以外の食事は自宅で取るのが当たり前。外食などほとんどしたことがなかった私には、物心ついてから初めてお目にかかった食べ物がいろいろとあります。

その一つが、14歳の時に引っ越した先の千葉県内の学校給食で出されたピーナツ入りの味噌。最初は一体どうやって食べれば良いのかわかりませんでした。食パンに塗るのか?と思いつつ、味見をしてみたら美味しかったので、そのまま食べていました。その時には、なんでこんなおやつみたいなものが給食に添えられているのか、よくわかっていませんでした。私にとってピーナツ=お菓子でしたから、お菓子が味噌に入って給食に出るなんて、ちょっとありえない感じだったのです。

ところが、ある日わかったのです。その日、通学路の途中の畑で、せっかくよく育った野菜のようなものが、突然全て根こそぎ掘り返されていました。その根っこには、芋虫のようなものが、いっぱい付いていました。一瞬、げっ、気持ち悪っ!と思ったのですが、よく見たら、それがピーナツだったのです。それまで私はピーナツというのはエンドウ豆や栗のように、木や草の花が咲いた後に成る実だと思っていたので、ものすごくビックリしました。そして、その周辺の畑は、全てピーナツ畑だということを知ったのです。

その時に、普段から食べ慣れていてよく知っているつもりのものでも、元々どんな風になっているのか知らないものって、結構いろいろあるよなあと思いました。例えばコンニャクやカンピョウ。小さい時には、コンニャクがイモからできているとは知りませんでした。テレビなどで見たことはありますが、まだ加工前の実物を見たことがありません。

八丈に来て、割と最近になって「へ〜、これがそうだったの!?」というものがあります。現在、私の実家は埼玉にあって、その近くの温泉のお土産物屋や野菜の直売所で売られている「桑の実ジャム」。物珍しくて買って食べてみたら美味しかったというだけで、どんな実なのかよく考えたことがありませんでした。桑と言えば、桑の葉、お蚕さん、絹糸と連想できるのですが、その木に花が咲いたり、実が成ったりというのは想像したこともありません。

それが、毎日シャワーを浴びている場所のすぐ脇に立っている木。毎年春になるとボタボタと実を落とし、排水溝の周辺が紫色に変色し、その実を食べた鳥が落とす糞も紫色で掃除に一苦労する木。腹が立って切り倒してやろうかと思い、「何なのよ、この木は!!」と言ったところ、「これ、桑の木だよ。この実、食べられるんだよ。」と、八丈に来てもう何年も経つと言うのに初めて教わったのです。
桑の実って、こんなだったんだぁ。

桑の実

いつもは何も考えずに食べていた桑の実ジャム。こんな身近にあるってことは、自分でも作れるのね?ということで、早速摘み取り。あっと言う間にザルいっぱい。指先は紫色に染まって、なかなか落ちません。服に付いたのもなかなか落ちないようなので、むしろ染色に使えるのでは?なんて思ったりして。

摘み取った桑の実

とりあえずジャムにする以外、使い道が思いつかなかったので、早速作り方を検索して付くってみました。下準備がちょっとだけ面倒ですが、甘さ控えめの美味しいジャムになりました。ヨーグルトに入れたり、パンに塗ったり、ケーキの生地に混ぜたりして楽しめます。

腹を立てて、切り倒したりしなくて良かった。

まだまだ熟していない実がいっぱい付いているので、第二弾、第三弾の収穫が楽しめそうです。アリや鳥に先取りされないよう、頑張らないと。
では、いただきまーす。

桑の実ジャム入りのヨーグルト
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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島
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