陸前高田市にて(更新)

今、岩手の陸前高田市に来ています。

くまさんと呼ばれている、本当に熊のような地元ダイバーの方のご親戚の空き家に泊まらせてもらっています。くまさんが漁協と連携して行っている湾内水中清掃のボランティアに参加させてもらったり、近くにある陸前高田市ボランティアセンターへ行って水田の中にある用水路の復元作業を手伝ったりしています。

今、詳細は書けませんが、数日中には島に戻りますので、またご覧になってください。

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6月5日に八丈島に戻ってきました。

元々一週間の予定だったのですが、なぜか延泊することになり10日間の滞在。冒頭にも書いたように「くまさん」と呼ばれている地元出身のダイバーが中心に行っている水中清掃ボランティアに参加してきました。

しかし、海の中でやることですから、そう都合よく毎日潜れるわけではありません。「くまさん」だって、毎日入れ替わり立ち代りでやってくるボランティアの面倒をみていたら、休む暇がありません。滞在中に台風2号から変わった低気圧の影響で海が大シケになってしまった日が3〜4日もありましたので、「くまさん」には陸上の雑務処理&休養をしてもらって、私は一般のボランティアに出かけてきました。

今回、ここでは、その一般ボランティアの話を書こうと思います。いやいや、ダイビングのボランティアの話が知りたいのよ、という方は、くまさんのブログWEB-LUEのサイトをご覧になってください。

まず、岩手へのアクセスですが、ご存知の方も多いように飛行機や東北新幹線は復旧しています。臨時ダイヤでの運行なので、直前に確認が必要です。

問題は、その先で、沿岸に向けて走るローカル線は壊滅状態。駅舎もレールも吹き飛び、瓦礫で覆いつくされたままです。大船渡駅のホームの跡。レールが少ししか残っていません。

大船渡駅のホームの跡

頼みの綱は岩手県交通のローカルバス。1日2往復程度の運行で、停車駅も少ないけど無いよりマシ。この岩手県交通、都内からの夜行バスも走らせています。直接沿岸の地域へ行く路線も出ています。詳しくは岩手県交通のサイトで確認できます。夜行バス自体は他のバス会社からも出ていて、値段はピンきり。バスの中にトイレが付いているかいないかが、値段の分かれ目なのでしょうか?

でも、できることなら、車で自走するのが一番良いようです。足がないと、現地に着いてからの移動が大変です。

私の場合、寝泊りさせてもらった家から陸前高田市ボランティアセンターまで、すぐ近く。他のボランティアが置いていってくれたスクーターを借りて2〜3分。毎朝8時半に受付が始まります。

陸前高田市 災害ボランティアセンター

受付を済ませると、9時からが「マッチング」と呼ばれる作業が始まります。要は、既に手元にある「ボランティアをしてほしい人」からの要請書と、「ボランティアをしたい人たち」の受付書を照合して、仕事に人を振り分けていくのです。

ボランティアの流れ

このマッチング作業、意外と単純で…。既に何日かボランティアを続けている人たちは、改めてマッチングするのではなく、前日までの仕事を継続します。仕事が決まっていない人たちが集められて、いきなりセンターの方が「はい、田んぼの瓦礫処理10名ですが、行ける人いますかー??」と希望者を募ります。焦った私は最初から「はい!」と手を挙げてしまい、そのまま田んぼの瓦礫処理班へ…。他にどんな仕事があったのか、聞くことができませんでした…。

班のメンバーが確定すると、スコップ、マスク、ヘルメット、軍手など、必要なものを借りて揃えます。必要な物が全て用意されているわけではありませんが、何もないだろうと思っていた人間には、ビックリでした。その後、現場へ移動。私のスクーターではたどり着けそうになかったので、他のボランティアの方の車に便乗させてもらいました。

行った先は、陸前高田市小友町の両替漁港のそば。元々畑や家があった場所に流れていた用水路の復旧作業でした。瓦礫の中を流れる小川。

瓦礫の中を流れる小川

写真の左端に、コンクリートのU字側溝が見えます。本当なら、この側溝が下流まで続いているのですが、土砂に埋まって見えなくなっています。これを10人のスコップで掘り出し、瓦礫は脇へ積み上げ、土砂は土嚢に積めて側溝の縁を固めます。広大な瓦礫平野で、この作業。途方に暮れます。

掘り出した瓦礫、下流の方は漁具が中心で、牡蠣殻や、養殖に使われた網が何百も出てきます。上流の方へ行くと、台所用品が出てきました。大きな流し台や保存庫、缶詰、トタン屋根、煙突など、驚くほど大きなものが土砂の中に埋まっています。

上流の瓦礫

復旧作業が終わった距離は短いけれど、その部分だけは水の流れが良くなり、その辺り一帯の水はけが改善されたように見えました。

お昼の休憩時には、駐車スペースで、各自持参したお弁当で昼食。私は前日に買っておいたパンをかじっていました。お昼を食べている間、周りを飛ぶハエの多いこと…。

まだまだ気温の低い状態で、これだけのハエがいるとなると、これから気温が上がってくるとどうなるのか、想像するとぞっとします。既に手足の切り傷からばい菌が入って破傷風になったボランティアもいるそうです。ましてや、ここで生活している人たちは…

休憩中

写真の右上、瓦礫が一列に山積みされていますが、その向こう側に用水路があります。

手前は堤防です。堤防の向こう側は、こんな感じ。

漁港の堤防が決壊した跡

写真の左の方にフォークリフトが止まっていますが、あまりにも瓦礫の山が大きいので小さく見えます。その向こう側に見える海の中のコンクリートの塊は、漁港の堤防が決壊した跡です。

ボランティアが何千人集まっても、道具がスコップだけでは、とても片付きそうにありません。だからと言って、重機が何千台集まったところで、瓦礫平野は広すぎて、やはり多くの時間がかかります。

震災が起きてから既に3ヶ月。まだまだ手付かずの瓦礫平野がいっぱい。その場で生活している人にとっては、重機が来てくれる順番を待っているわけにはいかず、早く何とかしたいなら効率が悪くても手作業で復旧作業を始めるしかありません。早く、何とかしたいです。

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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島
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