第七話 海洋環境的生物多様性(総括・前編)

最後に、僕なりに「生物多様性」をまとめてみたいと思います。

まずは、歴史のお勉強から。92年5月に生物の多様性に関する条約の採択がされました。リオデジャネイロで開催された「地球サミット」です。ここで、行われたスピーチが、ある意味で環境を考える起爆剤になるほどの衝撃を世界中の首脳陣に与えたそうです。ネット上に紹介されていたので、こちらをご覧になって下さい。

翌93年に地球サミットを受けて、環境基本法が制定されました。95年には「生物多様性国家戦略」が決定し、少し間が空いて02年に「新・生物多様性国家戦略」が決定します。

ここから、関係するいくつかの法律が制定・改正され、07年に「第三次生物多様性国家戦略」が決定されます。この時、日本は海洋基本法を制定し、自国が海洋立国であると改めて位置付けております。その翌年に、いわゆるCOP9がドイツのボンで開かれました。この締約会議は2年ごとに行われるため、この時にはCOP10の開催地が愛知県の名古屋市であることは決定されておりました。ちなみに、COP11はインドです。インドは、この決定するであろうと予測される時点で、この締約会議に向けて、国力を上げてキックオフしています。つまり、2年数ヶ月と言う時間をゲットした状態で、この会議を迎え撃つ訳です。

例によって、例のごとく、自分の意見が主張し易いように、詳細は省きます。(笑)あまり省くと、情報筋の方々に後ろ指を指されますので、08年7月のG8首脳会合・洞爺湖サミットで生物多様性の重要性を確認した事と、翌年09.4月のG8環境大臣会合でシラクサ宣言を採択した事、同年7月のG8首脳会合(ラクイラ)でシラクサ宣言を承認しています。また、蛇足かも知れませんが今年、つまり2010年は生物多様性年です。(笑)

で、流れはこんな感じです。切り込みたいのはここから...。

日本は、2年前から名古屋でCOP10が開催される事を知っていながら、その準備を殆どしていなかったと言う事です。確かに、政治の世界を見れば、そんな余裕は無かったと思います。いろいろな問題が山積する中、逆に何で政権が交代して、いろいろな意味で「カチカチ山」なのに、こんな締約会議の対応は先送りでしょ?と閣僚を含めて、上から数えた方が早い人たちは思った事でしょう。今年の3月16日に「生物多様性国家戦略2010」を閣議決定していますが、実際問題として、COP10の対応は7月後半から始まって、日本お得意の「一夜漬け」対応でこの会議に臨んだのでした。

むむ。ちょっとゴシッピィ〜になってきましたが、面白いのでもぅちょっとだけお付き合い下さい。

画像は、ヤナギウミエラに付くガラスハゼ...

単に奇麗なので撮影しましたが、まさかウミエラが卵(プラヌラ?)を持っている状態だとは気が付きませんでした。これも生物多様性?(無知による)

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" 第七話 海洋環境的生物多様性(総括・前編) " へのコメント

  1. ren: 2010年12月3日 5:22 PM
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    やっとこのコラムにコメント出せるようになりましたね
    鉄さんが一番真面目な(笑)こと書いているコラムなので
    (すみません私が知っている中でということです)
    コメントがつけられないのが今までもったいなく思っていました

    ウミエラのプラヌラは初めて見ました(@_@)
    こういう風に付くんですね
    考えてみたらあっても良さそうですが
    全然想像していませんでした
    想像力不足ですね

    生物多様性は触れないのかいって?

  2. 鉄 多加志: 2010年12月4日 5:51 AM
    avatar

    renさん
    コメント、ありがとうございます。
    あはは、真面目というか、好き勝手に書かせてもらっているだけですよ。その辺も、豪海倶楽部(ゆうすけさん)の懐の深さだと思っています。ウミエラのプラヌラは、僕もノーチェックでした。そぉ言う意味では、僕も想像力不足というか、まだまだ海のお楽しみを使い切っていない感がありますね。けど、逆にまだまだ楽しみの余地が沢山あるという事で、これからも追求したいと思います。

鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身
ガイド会所属

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」

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