ナイトロックスのすゝめ

いよいよマレー半島の西側に地位するアンダマン海がシーズンインだ。

というわけで、タオ島からカオラックに引っ越しをして、ちょうどこの原稿がアップされる11月1日のオープニングに照準を合わせて毎日開店準備に勤しんでいることろ。

下の写真は数日前に撮ったもので、造船所でメンテナンスと最後のお色直しを済ませ進水式を待つPAWARA号。

カメラ置き場やコンピューター作業デスクなど、かゆいところに手が届くよう細部に至るまでいろいろと改良したのでかなり使い勝手が良くなっているはずだ。

我がビッグブルーのボートは、クルーズ船のPAWARA号が11月3日からで、デイトリップボートが11月10日からスタートする。この原稿を書いている今はまだ手持ちのボートが無いので、友達のショップのボートに乗せてもらってシーズン前の調査ダイブに行って来たので、撮りおろしホヤホヤ写真で海の様子をご紹介しよう。

シミラン諸島はもともとサンゴが美しい事で有名なエリアだが、この半年間のインターバルをおいて潜ってみると、例に漏れず今回の世界規模の高水温による白化現象の被害を受けていた。被害が酷かったのは浅場(15m以浅)のサンゴ礁で、想像を超える広範囲に渡りサンゴが死滅していた。

この写真、実はこのサンゴは既に死んでいて、白いステージを終え表面に藻が生えているので褐色に見え、まだ形が崩れていないので、一見すると元気なサンゴに見える。残念ながらこうなるともう回復する見込みは無い。

サンゴがやられるとサンゴが無くなるだけじゃなくそこに依存していた生物も一緒にいなくなると考えられるが、そこから生物がいなくなるという意味ではなく、今度はガレ場を好む生物が繁栄するという状況が生まれることになる。サンゴがやられる事やもともといた生物がいなくなる事は悲しい事だが、インド洋/アンダマン海の固有種がたくさんいる海域なので、環境が変わった事により意外なレアものが出て来る可能性があるので、気持ちを切り替え精力的に調査をしようと思う。

一方で、深場(20m以深)のサンゴは健在だった!

ソフトコーラルが美しいというのがウリのアンダマン海なので、20〜30mくらいではこれまで通り楽しめるのでご安心を。

僕自身はまだ潜ってないのだが、人気ナンバー1ポイントのリチェリューロックも白化でやられてるのではないかと心配していたが、既に潜って来た友人曰く、ダメージは至って少なかったということ。何よりのグッドニュースだった。

さて、こうなってしまったからには、俄然!ナイトロックスが有効になってくる!!

知らない人もいると思うので簡単に説明すると、通常の空気タンクに入っているガスは酸素が約21%/窒素が約79%なのだが、ナイトロックスでは酸素の%を上げて窒素の%を下げることで体内への窒素の蓄積による潜水時間のブレーキを遅らせることができるというもの。具体的に言うと、美しいソフトコーラルが残っている水深20m〜30mに安全なプロフィールでより長く滞在できるのがナイトロックスなのだ!

浅場のサンゴが白化でやられた今シーズンは、空気タンクで潜る人とナイトロックスで潜る人との体験の差がとてつもなく大きくなる。真面目な話、ぜんぜん違う深度やコース取りになるので、同じポイントで潜ってもダイビング後の印象は雲泥の差になるだろう。ビッグブルーではクルーズでもデイトリップでもナイトロックスタンクを提供できるので是非とも利用してね!

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大村
大村 健(おおむら・たけし)

1973年、京都生まれ
ガイド会所属

18歳で大学のクラブでダイビングを始め、その後、バックパックを背負って海を潜り歩く旅を経て、20歳の頃に秘境・タオ島に出会う。以後、徐々に発展してきた島とともにダイビングにのめり込んで今に至る。現在、タイの2つの海を舞台に、海のポテンシャルをフルに引き出すべく精力的に潜り倒す日々を送っている。

タイ・タオ島 カオラック
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