ハッピーアクアリウム

私とMixiに登録している人たちとの間で、いわゆるネットゲームが流行っています。Mixiアプリと呼ばれていますが、いろんなゲームがあって、好きなものを選んで遊びます。

その中で流行っているのは、何かを育てるゲーム。ゲームによって設定が、畑だったり、牧場だったり、イケスだったり、水槽だったり、その中でいろんなものを育てます。

この手のゲーム、先駆けは「たまごっち」だったのではないでしょうか。「たまごっち」が初めて発売されたのは1996年、販売価格は約2000円だったそうです。私は既にいい大人というか、オバサンと呼ばれ始める年頃でしたが、ものすごくほしくて、手に入れたときはかなり嬉しかったです。小さな液晶画面の中に、変な生き物がいて、小まめに餌をやったり遊んであげたりしないと、わがままで可愛くない生き物に成長してしまうのです。心配で、仕事中もこっそりのぞいてみたりしていました。

その頃と比べると、今のゲームは実に多様化しています。育てるものの種類も豊富だし、育てた方もいろいろ、育てた後始末もいろいろ、そして何より同じゲームをやっている他の人とのコミュニケーションの取り方もいろいろ。

しかし、遊んでいるうちに、何か変だな?と思うようになりました。

「たまごっち」みたいに架空の生き物を育てている時には感じなかったことです。今のゲームの中には、畑だとバナナやリンゴ、牧場だと牛や鶏、水槽だとキンギョハナダイやハコフグなど、実在していて馴染みのあるものがたくさん出てきます。

そして、自分の好きなものを選択して育てていくのですが、例えばバナナとアジサイを一緒に育てたり、ペンギンと牛を一緒に育てたり、キンギョハナダイとニシキテグリを一緒に育てたりできるのです。

これって、変じゃないですか? バナナとアジサイじゃ、育つ気候や風土が全然違うでしょう? ペンギンと牛が一緒の草原を歩き回ったりしますか? キンギョハナダイとニシキテグリが一緒に泳ぎまわったりしないでしょう?

この水槽では、ジョーフィッシュもニチリンダテハゼも姿・形はよく似ているのに、みんな一緒にブンブン泳ぎ回っちゃうのです。ゲームなんだから良いじゃん♪って思います?そうですよね。ゲームだってドラマだって映画だって、現実に似ているけど現実には起こらないことがいっぱい。だから面白い。

私は大人だから(?)、普通は牛とペンギンを同じ牧場で飼ったりはしないということを知っています。バナナ園でアジサイが咲いていたりも、多分しないと思います。

でも、魚を切り身しか見たことのない子供がいるという話を聞いたり、以前にいた若いスタッフが鶏の絵を描くときに足を4本描いたことを思い出したりすると、そんな非現実的なことも真に受けてしまう人が増えてしまうんじゃないかしらと心配になってくるのです。

そして、そういう私も、ゲームに夢中になって、お腹をすかせて吠えているラッキーやクーに餌をやるのを忘れていたり、足元にまとわりついてくるチェリーをゲームみたいに売っちゃえれば良いのに…と思ってしまうのです。ゲームの飼育は簡単です。忙しい時や気が向かなければ放っておけば良いし、気に入らなかったり飽きちゃったら他の動物に変えられます。それに比べて、ラッキーたちの世話は何とも面倒くさいし、もう10年も続けている。…と、ついゲームと比べてしまいます。やっぱり、何だか変ですよね。

真実は小説よりも奇なり、という言葉がありました。

現実の面白さは、ゲームに負けてしまうんでしょうか?

写真は2007年にデイドリームさんでお世話になった時、桟橋で撮らせてもらったニシキテグリの産卵。大人でさえ、ニシキテグリなんて見たことがない人の方が多いと思うし、オスがメスを運んで水底から飛び立って産卵する様子なんて、ほとんど誰も知らないでしょう。

ハッピーアクアリウムというゲームの中のニシキテグリは、オスとメスがぐるぐる回転して金色の卵を1個だけ産み落とします。

断然、現実の方が面白いです。

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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

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