続・学名あれこれ

先ほど、これを書いているのは2月10日ですが、やっと学名と和名のリスト作成が終わりました。

当初候補に挙がっていた1000種を超える魚たちは、出版社の都合で800種にまで減らされてしまいましたので残念ですが、私の作業は若干軽減されました。

先月、マンタの学名の一部、属名がマンタ(Manta birostris)なんだよ、という話を書きました。他の魚たちと同じように日本語の名前で呼ぶならオニイトマキエイが正しいのですが、マンタの方がお馴染みです。ダイバーではなくても「マンタ」を知っている人は多いでしょう。

学名というと難しく感じるかもしれませんが、意外と知らないうちに使ってるんですよね。

800種もの学名を調べていたら、マンタ以外にも、面白い学名を持つ魚がいっぱいいることがわかりました。アカエイなんて伊豆ではよく見られるのではありませんか? アカエイの学名はアカエイ(Dasyatis akajei)。ラテン語の場合jはローマ字のyのような読み方をしますから、アカエイというと、学名の種名の方をそのまま呼んでいるのと同じになるわけです。人気のハゼの中にも、そんな名前のものがありましたよ。ヤシャハゼはヤシャ(Stonogobiops yasha)、オニハゼはオニ(Tomiyamichthys oni)です。「ヤシャハゼ見たよ!」と言うと和名で呼んでいることになりますが、「ヤシャ見たよ!」と言えば学名で呼んでいることになっちゃうのです。えへへ…ちょっとかっこ良くないですか?

中には「あれれ?」と思うような学名を持つ魚もいました。

八丈では釣り人に人気のメジナの仲間たち。エントリー口や波打ち際などの浅いところで見られます。島の人はエースと呼んでいます。しかし、釣っても美味しくない種類のメジナもいて、それはスカ・エース(はずれのエースってことかな)と呼ばれているのですが、和名はオキナメジナ。その学名がメジナ(Girella mezina)なのです。でも和名がメジナという魚もいるんですよ。そちらはGirella punctata、舌を噛みそうな普通の学名です。

暗がりをのぞくと見られる赤いテリエビス。これはイットウダイ科の魚なんですが、学名がイットウダイ(Sargocentron ittodai)。でも、同じイットウダイ科の中には和名がイットウダイという魚もいて、それは普通の読みにくいSargocentron spinosissimumという学名。

ね? 何だか変な感じでしょ?

最後にもう1つ。

砂地で見られるトビヌメリ。ネズッポ科のニシキテグリやイッポンテグリの仲間です。これの学名がベニテグリ(Repomucenus beniteguri)なんですよ。でも、ベニテグリという和名の魚は存在しません。

こうやっていろいろ見ていくと、ちょっとは学名に親しみがわいてきます。

またまた脱線して、魚以外のものも調べてみました。

意外といっぱいあるんですよ。ゴリラ、クリオネ、果物のハッサクも!

そして、そろそろシーズンが終わりに近づいている山茶花。

「サザンカ、サザンカ、咲いた道♪ 焚き火だ、焚き火だ♪ 落ち葉焚き〜♪」

と何気なく歌いながら、学名を唱えていたんですよ〜。正確にはCamellia sasanqua(カメッリア・ササンクウァ)だそうです。

今日は春の陽気で暖かかったので、サザンカの花の写真を撮ろうと出かけたのですが、見つけたのはみんなカンツバキのようでした。

何でも、サザンカとカンツバキはそっくりで、花が枯れた時に花びらが一枚ずつハラハラと落ちていくのがサザンカ、花のかたまりごとボトッと落ちるのがカンツバキだそうです。この花の写真の下には、茶色くなった花のかたまりがボトボトと落ちていましたとさ。

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水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

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