冬の満月前

パラオには四季がない。

いや、あるにはあるのですが日本のそれのようにはっきりとしたものではなく、それゆえに「ああ、もうこんな季節か」と感慨にふけることもめったにないことなのです。

が、海の中となると話は違ってこのツノダシのように毎年冬の満月前に大群をなす光景を見られるのが唯一季節を感じられるイベントなのですよ。

ペリリューから狙いやすいのはブルーコーナーで、今回は最大3000匹くらいの群れで現れてくれました。

群れていても割りとめいめい好き勝手にエサをついばんだりしているんですけど、ロウニンアジやネムリブカなどに襲われた際に一斉に向きを揃えて駆け回る様子は、いつ見てもため息が出るほど美しいものです。

一属一種からなるこのツノダシは産卵のために大きな群れを作っているのは明らかなのですが、いまだにその産卵形態はよく分かっていないということ。

一度普段よりも密になった群れが沖に出っ張ったりまた元に戻ったりを繰り返すうちに、出っ張りの途中で切れてそのまま球形の群れが沖にフラフラと出て行って消えてしまった場面を目撃したことがあるのですが、そのまま沖で産卵しているのではないかと思わせる行動でした。

普通はこの手のリーフフィッシュは流れが払い出すリーフの際などで産卵することが多いのですが、彼らの産卵形態はどうも違っているようですね。それゆえに分布域が広いのではないかと勝手に考えているのですが、誰かご存知の方がいらしたら教えてくださ〜い!!

ちなみにこのツノダシ、1〜2月が一番大きな群れを作るので、来月もお勧めですよ〜。

ただし、普通にブルーコーナーを潜っても1000匹超の大きな群れに当たる確率はそれほど高くないので、ツノダシ一本でしつこく粘って同じ場所に潜り続けることがいいシーンにめぐり合うためには必要です。

と、言うわけで来月の満月前には、ペリリューコーナーそっちのけでブルーコーナーにまた通ってきま〜す。

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遠藤
遠藤 学

1973年生まれ
東京出身

学生時代に所属していたダイビング部のOBである現オーナーにサラリーマン時代の1/8の年俸でヘッドハンティングされ、パラオに移り住んで早9年目。

七色の技を繰り出す怪しいガイドで独自の地位を築くも、年々ハードルが高くなるお客様のリクエストに応えるため日々技の開発にいそしんでいる。

次の目標はバショウカジキ。うまく魚が技に反応すると「来た〜」と、言うより「食ったぁ〜」と叫んでしまう釣りバカでもある。

ミクロネシア・パラオ
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